その今売り(2.25)の号で、登場人物の咄家が、幼少時に母親がつくってくれた、卵ご飯の夢をみるシーンがありました。
これが凄い!!!
冷やご飯を鍋に入れ、少量の水を差し、庭で飼っている鶏の卵を飯の上に落とし、醤油を回しかけ、蓋をして卵が白くなるまで蒸し煮にするというもの。水分が蒸発した鍋からは醤油の焦げたにおいが立ち上がり、ガス台の上に乗ったままの鍋から、火の入った白身と、半熟の黄身と、ふっくら温まった飯を匙で掬って口に運ぶというその数ページは、食味漫画で経験した中でも、あの包丁人味平のブラックカレーの恍惚に勝るとも劣らない強力なインパクトを伴っていました。
で、いてもたってもいられず再現。
結果、これ危険です。美味いなんてもんぢゃないくらい、美味すぎる!!胃袋に余裕があれば、卵10個+米5合くらい、ノンストップで突っ走りたくなるくらいんまい。できれば、お夕飯で、お料理を食べながらほどほどにお酒を飲んで、最後の締めのお食事に軽くご飯ってシチュエーションで食べることを推奨したいです。でないと、どうにもお箸(匙)止まらない!
◎鍋焼き卵ご飯
- 鍋に冷やご飯を1.5-2膳分を薄く敷く。中央は卵の座りがいいよう、チキンラーメン風に軽く凹ませる。水を少々(2膳分で5-60mlほど、ご飯の乾燥具合や卵の火の通りで適宜調整を)
- 凹みに卵を落とし、醤油を回しかけ、蓋をして強火で火にかける。
- 鍋の中の水気がなくなり、醤油が香ばしく焦げ、卵の白身が白く固まったところで火を止める
普通に食べる分には、黄身をほどほどに突き崩して、適量を茶碗によそって食べるのでしょうが、作中の少年時代の咄家は、鍋に直接匙を突っ込んで、アツアツを口に運んでいました。あんまりお行儀はよろしくなさそうですが、間違いなく美味しさと幸せさは、この方法のが上だろうとはおもいます。
卵は、やっぱり美味しいものをおごった方が幸せ度合いは大きいかと。今回は地元の養鶏農家がえごまを餌に混ぜて育てた卵を用いました。
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