2012/02/28

ヴァニラウオッカにコーヒー豆を浸した。

美味すぎて困る食べ物といえば、このブログで「鍋焼き卵ごはん」をご紹介しましたが、お酒で同じように困るものといえば、アブソリュートのヴァニラウオッカです。

基本、お酒でもお茶でも着香(フレイバード)ものは苦手で、必要な時にだけシロップやリキュールで補えばよい派です。でもこのお酒だけは例外。ヴァニラの濃厚な香りは、香水もバニラ系強めが大好きな自分のド真ん中。糖分な甘さはないはずなのに、甘くてたまらない味わいの演出に、メロメロです。

何年か前に、地元の馴染みのバーで教えてもらって以来、とにかくやみつきです。昨夏までは、家にボトルがあると飲み過ぎて危険そうな気がしていて、バーに置いてある時にのみ飲むお酒でした。

その飲み方は、ストレートやロックもうまいけど、お気に入りは食後系なフレイバーを加えたウオッカベースカクテルな行き方。コーヒーリキュールを入れてブラックルシアン風、カカオリキュールを入れてジンなしのルシアン風、ホワイトカカオとGET31で白いチョコミント風にすることもあります。

でもリキュールを入れて気になるのが、その甘さです。

ところで、今年もお菓子を食べて蒸留酒を飲む会の第二弾が計画されました(期日が雪だったため延期中)。その会に、今年はヴァニラウオッカ持参しようと、期日前日の金曜日に会場のカフェに出向き、いつも通りにコーヒーをオーダーしたとき、いたずらを思いつきました。

珈琲ウオッカ
6-70mlのウオッカを小瓶に取り、そこにコーヒー豆を3粒。
これで、甘くないブラックルシアンができれば最強なんだけど...

=====5日後=====

そして、水曜日。

珈琲ウオッカ5日目
無色透明だったウオッカは、ほんのり黄色く色づいています。香りは、やっぱりヴァニラの濃厚さが支配的だけど、瓶を振ったりして空気が揺らぐと、コーヒー色の肌がのぞきます。

それならば、口に含んでみると。

これが瓶から香りを聞くのとは大違い。今はまだ気温が低いためか、瓶の中ではすっかり縮こまっていた印象ですが、口内に放り込むと、ファーストコンタクトの舌に触れた途端から、ボワっとコーヒーの香ばしさが上がります。体温のおかげでしょう。甘さがないのも、このウオッカの場合は大正解です。

この感じなら、3日漬けでもいいかも。少なくとも、ハードなヴァニラ好きにとっては、よりベターな選択です。この場合、より繊細な香りの上がりを引き出すため、ロックよりもストレートの方が楽しめるかもしれません。

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ちなみに、

最近、バーでよく飲むのは冷えてないタンカレー。小さめのオールドファッショングラスなど広口のグラスで、キレよりも、ぬるめのジンから上がる香りを楽しむことが多いです。上記ヴァニラウオッカの飲み方も、多分にその気分を引きずっていると思われます。

2012/02/20

餃子の王将風ポパイ炒め

なんでも東京方面の王将ブームは一段落っぽい雰囲気らしいですが、王将といえば家でもわざわざ再現するメニューがひとつあります。

それがポパイ定食の、ほうれん草と卵の炒りつけ。

少し肌寒さを感じ始めたころ王将を訪れて、このメニューがカウンターから見上げたところに張り出されているのを見つけると、嬉しくなってつい注文してしまいます。王将らしい濃いめの味と、卵のまろやかさの力で、ほうれん草のアクを和らげつつ、お浸しなどでは得られない味の主張もあるところが楽しい食べ物です。

で、冬場のアク(=シュウ酸)の弱そうなほうれん草をたくさん買い込んだような時、自宅でも似たようなお料理をつくってみるようになりました。

ポパイ炒め

ポパイ炒め(=ほうれん草と卵のいりつけ)
  1. ほうれん草1把をざく切り、たまねぎ小1/2個は厚めのスライス、人参少量はは短冊切り。豚肉50gは食べやすい大きさに切り醤油、紹興酒などで下味をつける。やわらかくしたいなら重曹も少々
  2. 卵2個を溶き、油大さじ2でふんわりと半熟に炒め、容器に取っておく
  3. 鍋に油少々を熱し、たまねぎ、にんじん、豚肉を軽く炒める。豚肉の表面の色が変わったら、ほうれん草を加え、鍋を一振り
  4. 3の鍋の真ん中を開け、そこにに合わせ調味料(オイスターソース大さじ1、醤油大さじ1、砂糖小さじ1、スープ大さじ3-5を合わせておく)を加えて煮立たせる。水溶き片栗粉でとろみを付ける
  5. 鍋を2-3回振って、具材に調味料を絡める。そこに2の卵を加えて、ほぐしながらもう2-3振り。ごま油をたらす

試行錯誤を繰り返して落ち着いたこのレシピのポイントは、調味料にとろみを付けたところに卵を入れて全体に柔らかい仕上がりにすることと、卵とほうれん草には最小限の火しか入れないこと。その結果、食感がとろりふんわりと気持ちよいだけでなく、ほうれん草のシュウ酸テイストの汁への流出を抑えつつ、卵だけでなくとろみでのコーティングも図られて、アクの部分を個性として楽しめるようになるのではないかと思います。

もちろん豚肉は、手間をかけられるなら湯通し/油通ししてもよいのですが、このお料理の場合、他に湯通しする食材がないため、省略しました。