2016/01/11

広東系焼き物ブーム。

いろいろとお料理を作り、こうしてブログを書いているのはそもそも、地方に住んでいると自分が食べたいものが、飲食店や食料品店でなかなか食べられない/入手できないからというのが大きな理由です。クスクスもレバニーズもみんなそう。

そして地方(どころか世界中どこに行っても)で不自由しないと思いがちですが、中華でもなにかと困ることがままあります。なにしろ、この福井は、転勤族の多くが(ラーメン屋や中華食堂ではない)中華料理欠乏症に見舞われる地。調味料はまあまあ手に入るようになりましたが、そんな土地で入手できなく悲しいのが、焼き物です。

そんなある日、見るからに又焼サイズにカットされた豚肩ロース肉を発見し、なにか電気が走りました。迷わず購入し、学生時代のバイト先の料理長氏が書いた本のレシピを参考に、オーブンで焼いてみました。



桂花酒などない材料は、割愛したり、他のリキュールに置き換えるなどして、やってみると、食紅を入れなくてもちゃんと又焼風な焼き上がりです。その後は、五香粉など香辛料の分量をいろいろ加減したりして、楽しく施策を続けています。

ちなみに、自作の場合の香り加減は、横浜中華街でいうと金陵同発の間くらいで、やや香り強めにします。


そうして又焼欠乏症は解決されたのですが、広東系の焼きもので本当に好きなのは皮付き豚バラ肉の「焼肉」(=同発のリンクにある脆皮焼腩肉)と、あひるの「焼鴨」です。このうち、焼肉は何度か実作してみたのですが、あの皮目のサクサク感の実現がなかなか思うようにいきません。塩加減や焼き加減は、そこそこ美味しくなるのですが、あのサクサクの皮をいつかは実現したいものです。

このほか、鶏の醤油煮「油鶏」も実作してみたいので、備忘しときます。


2016/01/10

隼人瓜のグラタン

以前、高知に出張した際、市場で初めて隼人瓜を入手しました。現地名は「ちゃーて」といい、炒め物がオススメとのことでした。近年は、ここいらでも入手できるようになり、苦瓜の後の季節を担う炒め物食材として活躍してくれていましたが、旧年中にいただいた隼人瓜が冷蔵庫の隅でずっと残っていました。

さて、炒め物という気分でないし、という時にふと思い起こしたのがコールラビ的利用方です。さっと茹でて、それをオーブンに入れるという。オイルまぶして焼くか、迷った末に結局グラタンになりました。



○隼人瓜のグラタン

材料
  • 隼人瓜 1-2個
  • 牛乳 150ml
  • ホワイトソース 100g
  • チーズ 適量
  • にんにく 1-2かけ
  • バター

・レシピ
  1. 縦半分に切った隼人瓜の種を取り除き、厚さ1-1.5cmに切る。塩を入れたお湯で、串が通る程度にゆでる
  2. 鍋に牛乳とニンニクを入れて軽く煮て、香りを移す。そこにホワイトソースを加えて伸ばす
  3. 2に1の隼人瓜を加えてからめ、バターを塗ったグラタン皿に入れ、チーズを振りかけて焦げ目がつくまで焼く

基本はカリフラワーのグラタンの通り。隼人瓜は水分が多いので、ゆで加減を控えめにするか、レンジでチンした方が良いかもしれません。玉葱も一緒に入れて、茹でた隼人瓜を軽くバターで炒めるとコクが増しそう。とまれ非炭水化物系の野菜のグラタンは、たっぷり量が食べられるのがうれしいですね。

さて、そんな隼人瓜のグラタン。このお野菜の原産地が熱帯アメリカ方面ということで、実はアンティユ方面でもよく使うらしい。ググってみたら、出てきたレシピでは、半分に切ったものをくりぬいてファルシ的なグラタンにしているものも。

ついでに「ちゃーて」が西洋での呼び名が由来っぽかったり、クレオール料理のサイトではピュレにしたものをグラタンにしていたり、これまでの南国土佐イメージを打ち破ることが次々と発覚。来年からは、もっとエキゾチックにこの野菜を楽しみたいものです。