2013/08/21

素晴らしいすぎる、ピリ辛甘唐辛子のピクルス

はじめてのレバノン旅行以来、すっかり生活必需品な唐辛子のピクルス。肉食べのときの箸休めや、魚のフライ系料理を食べる時の俺流タルタルソースに欠かせないため、毎年いろんな唐辛子を漬けて、試行錯誤を続けてきました。ただ、なかなかレバノンやシリアで出会ったみたいな大きくて肉厚な唐辛子は少なく、思うようなピクルスがなくてもやもやもしていました。

それが今年、ついにピクルスに最適すぎる唐辛子を発見したのです。大きくて肉厚。しかも辛みがそんなに強くなくって、やや辛い味好きならポリポリと食べられるし、苦いようなえぐみも少なくって、ピーマンみたいな甘みも兼ね備えているという、夢のピクルス食材です!!!!!!!!!

それは、ロメインレタスなどを出荷している地元の生産者さんが出していた「ピリ辛甘唐辛子」というもの。長さは20cm弱あって大きく、生のままかじると“当たり”のししとうみたいな辛みがあります。


生のままでも、薄くスライスしてサラダに入れると、ピーマン系な香りと辛みが程よく効いて美味しく楽しめます。あと、タイ風バジルごはんの具に加えても、フレッシュならではのよろしさがあります。

それだけ魅力的な食材なのですが、

ピクルスにしてみると、上記のような、恐ろしくすばらし過ぎる味にできあがったのです。もうお気に入りすぎて、最初はシュークルートの瓶一つ漬けただけだったのですが、追加でたっぷり購入して、梅酒を付けるような大きな瓶(=味付け海苔の瓶)一杯に漬けてしましました。



○ピリ辛甘唐辛子のピクルス
  1. 唐辛子はさっと湯通しして、切れ目を入れておく(液に浮かないようにするため)
  2. ワインビネガーと水を1:0.5-1位に合わせて煮立たせ、好みの量の塩と砂糖を入れる
  3. 殺菌した瓶に1を詰め、2を注ぎ入れる

これまでの唐辛子のピクルスでは、どうもえぐみが強く感じるので、1の湯通しをしてみるようにしました。茹でたものはほんのり甘みを増したような気がします。

中東方面などで購入した唐辛子ピクルスは、原材料を見ると、水、ビネガー、塩、保存料だけ。ですが、自分は甘め好きのため、砂糖も入れます。ただきゅうりやプチトマトなどの時よりは少なめで。

2013/08/16

3分でできて、異常に夏っぽい!ラタトゥイユのカレー

さて、前のエントリに引き続き、

そのラタトゥイユのお約束の使い道のカレーですが、先日あり合わせの材料でつくったカレーがあまりにも夏っぽくて泣けてきたので、紹介せずにはいられません。


しかも、その調理時間がほぼ3分。お手軽すぎて、さらに泣けます。

○3分でできる夏カレー(2人前見当)
材料はこんな感じ



  1. 鍋にクミンなどお好みのスタータースパイスと油を入れ香りを立てる
  2. 解凍したソフリット適量(この場合大さじ3くらい)と、カレー粉、ハリッサの素各大さじ1を加えカレー粉の軽く香りも立てる
  3. 2の鍋にラタトゥイユを入れ、トマトのパッサータカップ1弱、水カップ1を入れて煮立てる
  4. 塩またはスープの素などで調味し、ヨーグルトまたはココナッツミルクを加える。仕上げにたっぷりとおろし生姜を入れ、盛り付け後に刻んだ香菜(コリアンダーの葉)を添える

全般に地中海的な雰囲気ですが、ハリッサの素が入っているとはいえマグレブ風過ぎもせず、かといってヨーロッパ的にも中東的にも振れすぎず、どこか不思議なフレイバーですが、ほどよくエキゾで、すっきり切れのある夏っぽい香りが心地よい。あまりにお気に入り過ぎて、最近はパスタに頼らず、ラタトゥイユの2/3量をこのカレーで消費するくらいです。

ココナッツミルクを使った場合、シナモンをたっぷり効かせて穏やかさをましてやるのも、よい塩梅です。この場合、香菜はよりたっぷりと。

尚、ソフリットが切れたときは、少し玉ねぎを炒めて味ベースをつくってあげたいので手間がややかさみます。

食後は、カルカデ(ハイビスカスティー)を一杯いただくと、またカレーの夏っぽさ、心地よさを、気分よく持続させてくれます。もちろん、ちょっと緑茶を効かせたマグレブ風のミントティーもよさそうです。

自分流のラタトゥイユ

夏らしい野菜の常備菜といえばラタトゥイユですが、特に近年の夏は、ファーマーズマーケットでお安くたっぷりのズッキーニが出ているので、ほぼ常時作り置きしてある状態です。夕食のおかずに、ランチのパスタと一緒に、そして最後はお手軽カレーにして。ほぼ、一週間の消費ローテーションができあがってます。


そのラタトゥイユですが、どうもつくり方は人によってずいぶん違うようです。場合によっては、イタリア系なカポナータとの区別も曖昧な印象なケースさえあります。そんなわけで、ありふれた料理ですが、自分なりのルセットを一度ブログで紹介してみる意味もあるのではないかと思った次第。

それはどういうものかというと、いわゆるラタトゥイユっぽい煮込みレシピと、ラベットラ落合氏が料理通信の挑戦レシピ特集その2で紹介していた、揚げた野菜を濃厚トマトソースで和える「カポナータ」、との間を取ったような方法。

カポナータの濃厚さと、ラタトゥイユのクタクタ感を、ほどほどに手抜きしながら両立させようとして落ち着いたつくり方です。


○自分流のラタトゥイユ

材料
  • ズッキーニ大2本
  • なす中3-4個
  • 玉ねぎ中1-2個
  • いんげん1袋
  • そのほかピーマンやパプリカなど夏野菜があれば適宜使用
  • にんにく2かけ
  • ホールトマト1缶
  • オレガノなど好みのハーブ

  1. 鍋にオリーブ油とにんにくを入れ香りを立てる。ホールトマト缶と缶に残ったトマトを洗った水を入れ、好みのハーブを適宜加えて、強火で煮立てる。鍋は調理時間中はほぼ強火で煮立て続ける。
  2. いんげんは柔らかめに茹でて半分の長さに切り、1の鍋に加える。
  3. 輪切りにしたズッキーニを少量の油を敷いたフライパンでじっくりと焼く。水分が飛んで、くたくた感が出始めたら、鍋に加える。
  4. なすを輪切り、または食べやすい大きさに切りズッキーニと同様に焼く。ズッキーニがかなりクタクタに煮えてきたら、鍋に加える
  5. 野菜全部が、しっかりクタクタになるまで煮る。


塩はお好みで。単体で食べる場合、自分は塩味なしで、振りかけた塩がガリッと来るのが好み。香りのオリーブ油なども食べる時にかけます。

ポイントは、鍋は常時煮詰め体制(煮込みではない!)で、トマトや野菜の味を濃縮していくことと、野菜をクタクタに仕上げること。

水分はよほど焦げ付きそうな場合以外は補わず、ズッキーニやなすから出た水分も飛ばしていくような感覚で。ズッキーニを鍋に入れた時点ではちょっと少ないかな、と感じたホールトマトの分量が、煮上がり次点で程よく見えてくる加減が、野菜のクタクタ感とトマトの濃縮感がバランスした状態の目安にしています。

そりゃあ落合カポナータみたいに、しっかり揚げた野菜を使えば味わいの濃度も強いのでしょうが、普段の家庭で効率的に、それなりの味の濃縮感を出すにはどうしよう、と今のところ行き着いているのが、このルセットです。