だいたい、海外旅行をした時に自然に足が向く場所ってのは、行く国はちがってもだいたいおんなじで、僕の場合は、築地みたいな場所(=食品系の市場)と、ユザワヤ(=布地屋が並ぶ)みたいな場所と、あとは合羽橋(=調理器具関係街)みたいな場所です。
実際、パリだろうがカイロだろうが、台北だろうが、マルティニークだろうが、だいたい同じうような場所にいってます。
で、シリアのダマスカスを旅した時も同様。マハシーをほじくる道具とかいろいろ買いましたが、世界の中でも大好きな街のここで特筆すべきなのは、大きなのスーク(スーク・ハミディーエ)を外れた通りで見つけた一軒の店です。
そこは、お菓子の型やへらや裏ごしやなんやかんやと、調理につかういろいろな木製の道具を、製造販売していたお店。軒先には、たくさんの道具がつるされていて、店内には加工用の機械が並んでいて、おじさんが作業をしていました。
そこで、クッキーに使うようなお菓子の型と一緒に購入したのが、やはり手づくりのレモンを絞るための道具です。
過去にこのブログで何度も書いてきたように、レバノン・シリア地方は、人口一人当たり、世界で最もレモンを消費する地域。レモンの酸味を生かしたすっきりと美味しい様々な料理に加え、街中のジューススタンドで売っている(砂糖たっぷりな)レモネードも、夏の旅では忘れられない味わいです。
そんな地域で売られている、この道具。
半分に切ったレモンに突っ込み、軽くグリグリすると、いとも簡単にジュースがあふれ出してきます。そして3-5回しも終えた後には、レモンの中身はすっかりカッスカス。
イタリア人料理講師が教えていた、皮付きのまま十分にマッサージしたレモンを半分に切り、フォークを突っ込んでグリグリする方法よりも、全然簡単で、しかもより無駄なく果汁を搾り取れる優れものです。
今や、手放せません。
この道具も、店のおっちゃんの手づくりとみえ、何本もあるフィンの一本一本が、のこぎりかなにかで切り出したものです。フィンの付け根を見ると、のこぎりかなにかの刃で切り込んだ跡が、いくつも見えます。
木の取っ手の握り心地も含め、工業製品では味わえないこの使い心地。これからいくつものレモンを絞り、たくさんの果汁と皮のオイルが染み付いた後でどんな風に育っていってくれるのか、とても楽しみです。
*追記
ちなみに、このお店の場所。googlemapで場所が分かったら貼っておこうかとおもったのですが、残念ながら、半分迷子になりながら見つけた店なので、よくわかりません。ハミディーエのアーケードの入り口から奥に向かってすすんで、右の方に逸れていったあたりの通り沿いって記憶はあるのですが。
2009/12/31
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