それは、2008年春スタートのNHKテレビアラビア語会話の文化コーナー(第6課なので11月6日ころ、放送される筈です)で、モロッコ人の女性シェフが紹介していた一品。
羊とキャベツのタジン、です。
タジンといえば、わりと茶色っぽい色目のお料理のイメージがあったのですが、これの場合、キャベツのうす緑がベースで、ピーマンの赤、レモンの黄があいまって、なんとも軽やかで、マグレブ地方にある家の中庭で食べたくなる雰囲気です。
◎レシピ
今回の材料(羊500gで直径20cmくらいのタジンで調理の場合)
キャベツ1/2(小)-1/4(大)、玉ねぎ中1個、にんにく3かけ、パセリ1房、レモン1個、赤ピーマン適量
バター50g、オリーブ油3-50g、水(お湯)3-400cc
コリアンダー(葉、実)、黒胡椒、塩各適量
- にんにく(軽くつぶす)、パセリ(みじん切り)、コリアンダー、しょうが、黒胡椒、サフラン、溶かしバター、オリーブ油を合わせてソースをつくる
- ソースに羊肉をなじませ、鍋に入れる。その上に、粗めの千切りにしたキャベツと玉葱をたっぷりのせる
- 残ったソースに水を加え、2にかける。その上に、1/4に切ったレモン、細切りの赤ピーマンをのせる
- 弱火で2時間半煮込む
タジン料理の例に違わず、火にかけてしまえばとても簡単。焦げないように気を配りながら、弱火でコトコト煮込んでいくだけです(とはいえ、すこし火加減を間違えると焦がすし、油断してると吹きこぼれて油濃度の高い煮汁が吹きこぼれて大変なことにもなるので、普通の室内調理だったら、時折、様子をみがてら蒸気を逃がすことも必要かも)。
広島風お好み焼き並にてんこ盛りのキャベツも、ぺったりクタクタの優しい食感。肉は、煮込んだおかげで、脂身や筋の部分のコラーゲンがトロトロになって、キャベツと一緒に食べるとサイコーです。
レモンは、絞ったりせずにそのまま乗せるのですが、全体に風味が行き渡ります。実は、バターとオリーブ油がたっぷり使ってあって、極めて濃厚な味になる要素は多いのですが、たっぷりキャベツと、このレモンの効果で、意外にさっぱりと食が進みます。なお、テレビでシェフが使っていたレモンは、皮の色つやの具合からして、塩漬けにしたコンフィだとおもわれます。
(ただ、それなりには胃にこたえる。油は、も少し減らしてもいいかも)
でかい鍋を引っ張り出してくるのが面倒くさくて、以前のお弁当のときから、ずいぶんとごぶさただったタジンだけど、このブームにあやかって、手持ちの本(cuisine pied noirとか)のレシピをいろいろ試してみようかと思っています。
ちなみに、愛用のル・クルーゼのタジンですが、最近再発売されたものは前のよりずいぶん鍋が深めですね。
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