アラン・デュカス(Alain DUCASSE)氏といえば、この季節の食卓では、新にんじんと新たまねぎのココットがすっかり常備菜としてお馴染みですが、
この春、デュカス氏の料理本「Nature(デュカスのナチュールレシピ)」をぱらぱらとめくっていると、興味関心をグッともっていかれるルセットがありました。それがsubjectのレモンのコンフィです。
「塩レモン」の名前で大ブームになったシトロンコンフィですが、自分はずっと不要派でした。まず、国産の安全なレモンが手に入る時期には、たとえばキャベツと羊のタジンのように、コンフィを使うルセットの料理でもフレッシュで十分。国産が季節外れな時期には、こんな地方に住んでいても、最近は南半球のbioなレモンが入手できる世の中になり、より不要感が高まっていました。
(さらに、肉+野菜のアラブ風煮込みにはドライレモン使うし、カレーにはインド産の劇辛ライムピクルス使うので、一般の人よりはより塩レモンが担うべきレンジは狭くなるのです)
でも、DUCASSEのコンフィはちょっと違う。
なにが違うって、塩だけでなく砂糖も使い、さらにシロップも用いて漬け込むのです。レバノン的なレモン偏愛+極度の甘味好きには、クラクラきてしまいました。
そんなわけで、本のルセットを参考に実作。塩は上五島の塩をおごりました。
とりあえず、poulet roti(ローストチキン)の下味に使ってみたり、お腹の中に仕込んでみたり、という使い方は吉でした。でも肝心の塩レモンシロップについては、ポワレしたお魚のレモンバターソースに活用しようとしましたが、初回は失敗。
本によると、果肉の部分と、皮の部分はそれぞれに使い分けて、みたいな感じだったので、いろいろ可能性を研究していければと思っています。
なにはともあれ、これから夏に向けてオリーブ油をバンバン使いたい時節。
自分にとってはオリーブ油の権化は、ジェイミー(も嫌いではないけど)でも、もこみちでもなく、やっぱりDUCASSE氏なので(cuisinez comme un grand chef=邦題:シンプルフレンチ/あなたもグランシェフ=でも、氏の場合は「ここでバター」な場面はたいてい「オリーブ油」)、この際、バターではなくオリーブ油との相性で、このコンフィとシロップの可能性を追求していきた所存であります。
尚、新にんじんと新たまねぎのココットはcuisinez comme un grand chefの春編・春野菜の週に登場です。
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