2008/10/10
Rhum::セントジェームスのミュゼ
僕が初めて飲んだマルティニークのラムは、セントジェームス(saint james)のビューラムでした。京都の酒屋さんで購入しました。なんか変わった味やなあ、と思いましたが、これがイカした味なんだと思い込んで飲み続け、結果、蔵めぐりをするほどのお気に入りになりました。
その出会いは、まだ未成年のころ読んだヘミングウェイ「移動祝祭日」という本の、最初の文章でのワンシーン。パリのカフェで、書き物をしながらグラスを重ねている情景に出くわし、パリとラムっていう組み合わせに、不思議なトキメキを覚えたものです。
そんなセントジェームスは、なかなかの老舗大手だけあって博物館を構えており、ロンプラ(英語版・カリブ海の島々)の地図にも載っています。
が、蒸留設備の見学はできませんでした。
そのミュゼは二階建てで、ラム製造の歴史と仕組みを、昔使われていた設備や道具などで紹介しています。
銅製のカラムの部品などおなじみの展示物に加え、動物を使ってさとうきびを絞るムーランや、
古い瓶詰めに使用するとみられる機械などは、なかなか興味深くみることができました。
ただ、肝心の蒸留施設が見学できず欲求不満な中、いちばん満足度が高かったのが往年の時代のボトルも多く並んでいること。世界で最初にスクエアボトルを採用したとも聞くこの蔵ですが、かなり古そうな(ひょっとしてペレ山の噴火を経たもの?)ボトルも同じ形をしているのを見ると、ヘミングウェイの時代も思い起こされるようで感慨もひとしおです。
さて、結局見学できなかった蒸留設備はかなりでかめ。
ハイシーズンには、昔さとうきびを運ぶのに使った線路をつかったプランテーション列車(トロッコ列車みたいなかんじで)のようなものも走らせているようです。
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