2009/12/31

手作りのレモン搾り

だいたい、海外旅行をした時に自然に足が向く場所ってのは、行く国はちがってもだいたいおんなじで、僕の場合は、築地みたいな場所(=食品系の市場)と、ユザワヤ(=布地屋が並ぶ)みたいな場所と、あとは合羽橋(=調理器具関係街)みたいな場所です。

実際、パリだろうがカイロだろうが、台北だろうが、マルティニークだろうが、だいたい同じうような場所にいってます。

で、シリアダマスカスを旅した時も同様。マハシーをほじくる道具とかいろいろ買いましたが、世界の中でも大好きな街のここで特筆すべきなのは、大きなのスーク(スーク・ハミディーエ)を外れた通りで見つけた一軒の店です。

ダマスの調理器具屋
そこは、お菓子の型やへらや裏ごしやなんやかんやと、調理につかういろいろな木製の道具を、製造販売していたお店。軒先には、たくさんの道具がつるされていて、店内には加工用の機械が並んでいて、おじさんが作業をしていました。

そこで、クッキーに使うようなお菓子の型と一緒に購入したのが、やはり手づくりのレモンを絞るための道具です。

レモン搾り器
過去にこのブログで何度も書いてきたように、レバノン・シリア地方は、人口一人当たり、世界で最もレモンを消費する地域。レモンの酸味を生かしたすっきりと美味しい様々な料理に加え、街中のジューススタンドで売っている(砂糖たっぷりな)レモネードも、夏の旅では忘れられない味わいです。

そんな地域で売られている、この道具。

半分に切ったレモンに突っ込み、軽くグリグリすると、いとも簡単にジュースがあふれ出してきます。そして3-5回しも終えた後には、レモンの中身はすっかりカッスカス。

イタリア人料理講師が教えていた、皮付きのまま十分にマッサージしたレモンを半分に切り、フォークを突っ込んでグリグリする方法よりも、全然簡単で、しかもより無駄なく果汁を搾り取れる優れものです。

今や、手放せません。

レモン搾りアップ
この道具も、店のおっちゃんの手づくりとみえ、何本もあるフィンの一本一本が、のこぎりかなにかで切り出したものです。フィンの付け根を見ると、のこぎりかなにかの刃で切り込んだ跡が、いくつも見えます。

木の取っ手の握り心地も含め、工業製品では味わえないこの使い心地。これからいくつものレモンを絞り、たくさんの果汁と皮のオイルが染み付いた後でどんな風に育っていってくれるのか、とても楽しみです。

*追記
ちなみに、このお店の場所。googlemapで場所が分かったら貼っておこうかとおもったのですが、残念ながら、半分迷子になりながら見つけた店なので、よくわかりません。ハミディーエのアーケードの入り口から奥に向かってすすんで、右の方に逸れていったあたりの通り沿いって記憶はあるのですが。

大根とスペアリブのスープ

中華レストランの楽しみの一つがランチです。

グランドメニューにはない、コストを抑えつつも、ちょっとひねりの利いた一品が提供されていることも多く、一卓で値段の異なるメニューをいくつかとれば、夕食とはひと味ちがう個性豊かなテーブルが楽しめます。

そして、それにまして楽しみなのが、主菜と一緒に供されるスープです。あんまり見かけはよくないけれど、安い材料をじっくり煮込んであって滋味に富んでいたり、薬膳系な材料が使ってあったり、派手さはないけれど、味わってみると、なかなかに店の良心が感じられたりする部分です。

今回のスープは、そんな中華ランチを意識してみた一品。お肉と野菜を、ゆっくりと煮込むだけですが、具材を大きくつくって、それだけでおかずとしても楽しめる味わいを目指しました。

大根とスペアリブのスープ
◎大根とスペアリブのスープ

レシピ
  1. 豚スペアリブを適当な大きさに切り、さっと下茹で。氷水に取り、血など臭みの元になる部分は取り除く
  2. 1のスペアリブとしょうが、葱の青い部分を鍋に入れ、丁寧にあくを取りながら1時間強煮込む。脂はほどよく残す
  3. 大根は、大きめの一口大に切り、30分ほど下ゆでする
  4. 2の鍋を、紹興酒(酒でも可)、醤油、塩、砂糖などで薄めに味付けし、3の大根を入れ、30分ほど煮る
  5. 細かく切ったスープセロリを食器の中に入れ、そこに熱々のスープと具を注ぐ

このメニューをつくろうとおもったきっかけは、レシピの5にあるスープセロリをたくさんいただいたから。スープセロリはいろいろ使いでがあると思うけれど、個人的には茶色い、豚系のスープに使うのがいちばん好み。スープの熱だけでさっと火が入ると、セロリの香りと、豚の脂のフレイバーがきめ細かに絡み合って、最高です。

あと、中華レストランランチ系スープは、あえて塩味がすこし足りないくらいで仕上げる方が、個人的な経験からすると、主菜の味付けやザーサイの味わいとのコントラストの面で、中華街チックな気分が高まるのではないかとおもいます。

2009/11/28

チュピルカっていう飲み物

先日、CSのグルメ+旅チャンネルで、チリワインを訪ねる番組が流れてました。ちょこっと気になったので、その番組・世界銘酒紀行の放送に気持ちを傾けてみると、チリの人たちに親しまれているワインをベースにしたいくつかの飲み物の紹介がされていました。

果物をワインで割った「ブルゴーニャ」というものや、タイトルの「チュピルカ」などなど。バーっていうかカフェっていうか、生活に近そうな場所で、おっちゃんがグラスを手にしていたのが印象的でした。

さて、問題のチュピルカっていうのは、トーストした小麦粉と砂糖を赤ワインに入れて、混ぜ混ぜしたもの。人によっては????という印象を抱くかもしれませんが、自分自身は最近、知人と「おちらし」の話をしたばっかりだったので、かなりピンときました。

おちらしというのは、地元の福井あたり(辞書でも「散らし」が別名で出てる)での呼び名。大麦などを煎ったもので、一般にははったい粉(関西の呼び名とか、辞書や歳時記の見出しはこっち。季節は夏)とか麦こがし(栄養成分表はこちら)とか。小麦と大麦の違いはあれど、粉の焦げた香ばしい香りは共通の筈です。

で、実はうちの父親もおちらしが大好きらしく、さらに赤ワインも好きなので、その二つが、すんなりと自分の中でイキナリ直結して、即実作しました。また具合のいいことに、いつもの家飲みの紙パックワインはチリのカベルネソーヴィニョンです。

チュピルカ
チュピルカ
  • 赤ワイン 180ml
  • 麦こがし ティースプーンに山盛り2
  • 砂糖 ティースプーンに山盛り1

とりあえず、テレビで見た画を思い出しながら、上記くらいの分量で。まず、麦こがしと砂糖を入れ、赤ワインを注いでよくかき混ぜるだけ。

予想どおり、赤ワインの酸味と渋みを、麦こがしの香ばしさと砂糖の甘さがつないで飲みやすい。少し粉っぽさが残るような飲み口も、なんだか懐かしさをそそって、楽しい飲み物です。

ただ、この季節、肌寒さを感じる夕方の日が傾く時間帯に飲むには、もうちょっとイタズラをすると、もっと楽しめました。よーくかき混ぜたものを、電子レンジで軽く温めるだけ。あと、シナモンとかのスパイスもちょこっと。

これがまた、いい!

身体の芯から、暖かさがほんのりとわき上がってきて、でもヴァン・ショー(ホットワイン)よりも、味わいの素朴さ加減が、日本家屋での夕方にもうまくなじんで、相撲中継みながらでも楽しめそうな勢いです。

ここまで来たら、さらにもう一歩踏み込んで。
そう、おちらしをヴァン・ショーで練ってみました。

かなり熱めの赤ワインを、おちらしと砂糖を混ぜたものの中に混ぜ、あとはよーく掻くだけ。見た目は沈んだ赤紫の、ちょっと怪しいペーストだけど、おやつにも、お酒のお伴にもいける素敵な味わいです。

やっぱり、お好みでスパイスを加えて、どうぞ。

2009/11/19

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み

お友達から、の肉をもらいました。近くの山のわなでとれ、子どものものだそう。部位はよくわかりませんが、血も回っておらず、おいしそうな脂もほどよくついていて、なかなかに美味しそうです。

地方に住んでいると、時折、猪をいただく事があります。けっこう身近な食材です。これまでの経験では、味噌風味のすき焼き風もしくは焼き肉がベストだと思っていたのですが、今回は子どもの猪で風味も軽そうなので、ちょいと軽めのお料理にしてみることに。

手持ちのジビエ特集の雑誌をひっくり返し、専門料理の2005年1月号に出ていた、猪肉とキャベツと牛蒡の煮込みに決定です。ル・ブルギニヨンの菊池美升氏のルセット。

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み
とはいえ、ベースが郷土料理とのことで、とても簡単です。

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み


◎レシピ
 猪肉500gくらいで
  1. 玉葱中1-2個のスライスをオリーブ油で炒め、その後、長さ10cmで縦1/2に切った牛蒡2本を加え、強火で炒める
  2. 猪肉をぶつ切りにし、塩、胡椒。それをオリーブ油で焼く。脂を焼き切るようにして十分なあぶらを出し、その後は、美味しそうな焼き色を付ける。余分な脂を切る
  3. 煮込み用の鍋に、1の玉葱と牛蒡を敷き、その上に2の猪肉、さらに1/4個の大ぶりなざく切りのキャベツをのせる。タイムとローリエも
  4. 2のフライパンを水でデグラッセした液体と、水を肉と牛蒡がひたひたになるくらい加え、塩を加えて、弱火で1時間煮込む(オーブンなら170度で、とルセットにあります)
  5. 1時間強煮込んだら、さらに1/4個のキャベツのざく切りを追加し、もう1時間煮込む
  6. 食べる分量の煮込みを小鍋に取り、さっと茹でたキャベツ(できれば緑の部分)を加えてさっと煮て、盛りつける

特別な材料も技術もいらないし、手間を考えてもポトフなんかより全然楽ちん。キャベツと牛蒡との煮込みは、鶏や豚肉との煮込みがベースらしいので、これからの季節、気軽にたのしめそうです。

でも、やっぱり猪を使っただけの値打ちはあります。

クセがないとはいえ、肉や脂の野趣を含んだフレイバーは豚より豊か。それが浸み渡ったキャベツは、煮込んだお肉と一緒に食べると、まるでソースのように豊かな味を加えてくれて、幸せ度が高まります。香りも、ほんの少しのタイムとローリエで十分。

さらに、そのキャベツのテクスチャは、トロトロ(2時間)、くったり(1時間)、シャッキリ(仕上げ用)と三段階で、味も食感もコントラストがくっきりしていて飽きません。

無論、牛蒡の風味が全体の味わいをズドンと貫いて、心棒となっていることは説明するまでもありません。

煮込んだ鍋の図(煮込み終了後の鍋はこんなかんじ)

煮込んで柔らかくなった筋やあぶらも、煮込みならではの味わいだし、たまにはこんなお料理も楽しいものです。

2009/11/18

タジンの素(Melange pour Tajine marocain )をつかってみた

缶詰とか、乾物系とかが入っている押し入れをゴソゴソしているとき、ずっと使わないままになっているスパイスミックスをみつけました。

タジンの素
たぶん、2年前にベイルートのスーパーで買ってきた、ducrosというスパイス会社のモロッコ風タジンの素です。サイトみると、フランス旅行時にもハーブミックスとか買った記憶のある、お馴染みのメイカーみたいです。

まあ、スパイスだから香りは飛んでも悪くなることはないだろうと思い、使ってみることにしました。鶏のもも肉を買ってきて、ほぼパケの裏側にあるレシピ通り、おなじみのお野菜で調理開始です。

◎鶏肉のタジン

レシピ
  1. タジンの素をオリーブ油と水で、濃いめに溶く
  2. 大きめに切った鶏肉に1をまぶし、鍋の底に置く
  3. 野菜(今回は玉葱、じゃがいも、にんじん、ズッキーニ、トマト、ブロッコリー、赤ピーマンのかけら)などをざっくりと切り、肉の上に並べる。ドライフルーツ(今回はプルーン)も乗せる
  4. 残った1に、ほどよい味と分量(鍋に応じて調整)になるよう水を足し、3の鍋の上からまんべんなくかける。
  5. 鍋を火にかけ、1時間強とろ火で煮込む
  6. パセリや香菜などを添える

これ、すごい簡単!モロッコ風だからシナモンの香りもきっちりするけど、(ややシナモン苦手な自分にも)そんなにきつくないし、普通に美味しくたべられた。

鶏肉のタジン
タジンって、味付けは煮込み前にかける水+オイルの段階できっちり決めるから、既成のカレー粉使ってカレーつくるときみたく、キャトルエピスをベースにちょこちょこって自分好みの香りを強調して(たぶん自分ならコリアンダーとキャラウェイ効かせてチュニジア風に修正する)アレンジするだけで、ミックススパイス的な味づくりは簡単にできることなんだろうけど、やっぱりそのまま混ぜればオッケイなこの商品を実際に使ってみると、ハードルはずいぶん低いって感じます。キャトルエピスがいつも手元にある人ってのも、そういないだろうし。

タジン+スパイスミックスでググるといくつか商品がみつかります。

とりあえず買ったタジン鍋で、本格マグレブ風なタジンを試してみるには、こうしたスパイスミックスをえいやって購入してみるのは、スパイスあれこれ買うよりも、相当手っ取り早そうって感じた経験でした。

タジンで人参を煮てみた

お気に入りの食材、小っさい人参が、またファーマーズマーケットに出てました。それで、すっかり定番となりつつある人参のオレンジ煮をつくったわけなんですけれど、ちょうど台所にタジン鍋が出しっぱなしになっていたので、このお料理に使ってみました。

そもそも、今のタジンブームのきっかけは、蒸し料理ブームからの派生によるものだと思われるので、実際にいろんな雑誌とかみても、タジンの使用法では「蒸し野菜」がまず紹介されていたりして。結局、ストウブブームのときの野菜ローストと同じパターンぢゃん?とか、テレビショッピングのアメリカ風な蒸し鍋使えばいいんぢゃん?とか、考えたりもするけれど、

まあ、それはさておき、自分でも用途外で使ってみることにしました。

タジンで人参のオレンジ煮
そもそも、このお料理やコンフィなんかは、タジンと同じように少量の液体でクツクツと煮るという工程はいっしょだし、かわいく人参をならべておけば、蓋をジャーン!って開ける楽しみもありそうってことで。

そこで、こないだと同じようなレシピながら、こんどはちゃんとローズマリーを一本添えて、調理開始。トロトロと、2-30分ばかり。鋳物の鍋の厚みもあってか、いい感じに煮えました。

蓋を開けると、つやつやの人参がおでましです。

とはいえ、煮ている具材のボリュームが少ないので、やっぱりちょっと寂しい。キャベツと羊のタジンみたく、やっぱり、これだけボリュームたっぷりの鍋では、それに見合ったボリュームのものをクツクツした方が楽しかったようです。残念。

2009/10/20

四角豆(うりずん)をはじめて調理した

例によっての、お野菜シリーズ。

こんどは四角豆です。例によって、ファーマーズマーケットにあったので購入しました。非常にくせがなく、茹でて食べるだけで普通においしいので、そんなに工夫もなく、見た目たのしく、美味しいお料理ができるので助かります。


今回は2品。さやいんげん用のレシピを応用したサラダと、手堅い炒め物で。

◎レシピ

マヨネーズ・クリーム和えのサラダ


  1. ソースをつくる。マヨネーズと生クリームを2:1で合わせ、レモン汁、ごく少量の紫玉葱のみじん切り、パセリのみじん切り、塩、胡椒を合わせる
  2. 塩ゆでした四角豆を食べやすい大きさに切り、1のソースで和える

眼目はクリームのきれいな白と豆の緑のコントラスト。

マヨネーズをつけて食べるだけでもおいしいけど、ほんの一手間だけで、お料理としての華やぎが一気に高まります。生クリームだけでつくってもおいしいけど、そこは慣れ親しんだマヨネーズの味をベースにした方が、万人受けはするとはおもう。

豚肉と四角豆の炒め物


  1. 豚肉を食べやすい大きさのそぎ切りにし、醤油、酒(紹興酒)、砂糖、重曹で下味をつけ、油、片栗粉をまぶして下ゆで(油通しでも可)
  2. 中華鍋を熱し、油で香味野菜の香りを立てた後、玉葱、人参(それぞれ細切り)を加え、3-4振り、その後、茹でた四角豆、肉を入れ、5-6振り。最後に赤ピーマンを入れ2-3振り。
  3. だしつゆ、または醤油・酒・オイスターソース・スープなどの合わせ調味料を鍋肌から加え、香り付けにごま油を振る

もう、そのまんま。普通の料理を、普通につくるだけで、ふつうに美味い。
逆にいえば、バリエーションも簡単につけられそうで、非常に楽しい食材です。

2009/10/19

羊とキャベツのタジン

最近は、ホームセンターでも売ってるおなじみのタジンですが、このお鍋を使ってずっとつくりたいと思いながら、つくる機会を逸したままになっていたお料理があります。そのお料理を知ってから、もう1年以上経ちます。

それは、2008年春スタートのNHKテレビアラビア語会話の文化コーナー(第6課なので11月6日ころ、放送される筈です)で、モロッコ人の女性シェフが紹介していた一品。

羊とキャベツのタジン、です。

羊とキャベツのタジン
タジンといえば、わりと茶色っぽい色目のお料理のイメージがあったのですが、これの場合、キャベツのうす緑がベースで、ピーマンの赤、レモンの黄があいまって、なんとも軽やかで、マグレブ地方にある家の中庭で食べたくなる雰囲気です。

◎レシピ
今回の材料(羊500gで直径20cmくらいのタジンで調理の場合)

キャベツ1/2(小)-1/4(大)、玉ねぎ中1個、にんにく3かけ、パセリ1房、レモン1個、赤ピーマン適量
バター50g、オリーブ油3-50g、水(お湯)3-400cc
コリアンダー(葉、実)、黒胡椒、塩各適量

  1. にんにく(軽くつぶす)、パセリ(みじん切り)、コリアンダー、しょうが、黒胡椒、サフラン、溶かしバター、オリーブ油を合わせてソースをつくる
  2. ソースに羊肉をなじませ、鍋に入れる。その上に、粗めの千切りにしたキャベツと玉葱をたっぷりのせる
  3. 残ったソースに水を加え、2にかける。その上に、1/4に切ったレモン、細切りの赤ピーマンをのせる
  4. 弱火で2時間半煮込む

タジン料理の例に違わず、火にかけてしまえばとても簡単。焦げないように気を配りながら、弱火でコトコト煮込んでいくだけです(とはいえ、すこし火加減を間違えると焦がすし、油断してると吹きこぼれて油濃度の高い煮汁が吹きこぼれて大変なことにもなるので、普通の室内調理だったら、時折、様子をみがてら蒸気を逃がすことも必要かも)。

広島風お好み焼き並にてんこ盛りのキャベツも、ぺったりクタクタの優しい食感。肉は、煮込んだおかげで、脂身や筋の部分のコラーゲンがトロトロになって、キャベツと一緒に食べるとサイコーです。

タジン調理前
レモンは、絞ったりせずにそのまま乗せるのですが、全体に風味が行き渡ります。実は、バターとオリーブ油がたっぷり使ってあって、極めて濃厚な味になる要素は多いのですが、たっぷりキャベツと、このレモンの効果で、意外にさっぱりと食が進みます。なお、テレビでシェフが使っていたレモンは、皮の色つやの具合からして、塩漬けにしたコンフィだとおもわれます。

(ただ、それなりには胃にこたえる。油は、も少し減らしてもいいかも)

でかい鍋を引っ張り出してくるのが面倒くさくて、以前のお弁当のときから、ずいぶんとごぶさただったタジンだけど、このブームにあやかって、手持ちの本(cuisine pied noirとか)のレシピをいろいろ試してみようかと思っています。

ちなみに、愛用のル・クルーゼのタジンですが、最近再発売されたものは前のよりずいぶん鍋が深めですね。

2009/10/15

プエルトリコチックに豆かけご飯

せっかく、イタリア風なソフリットをつくったので、それを使って豆を煮込んでみました。


当然、路線はプエルトリコ風なイメージを思いうかべつつ。プエルトリコ飯の定番で、ご飯と味噌汁みたいなもんだという、アロス・コン・アビチュエラ(Arroz con Habituera、米と豆)チックな雰囲気を目指します。

豆は、ずっと前にお友達からもらったままになっている金時豆(レッドキドニービーンズ)の缶詰があったので、それを利用。ソフリトにトマトと、スパイス少々を足して、相当手抜きをしつつ、お手軽に煮込んでみました。


◎レシピ
  1. 小さく切ったベーコンを炒める(今回はソフリットを作った後のフライパンをを利用)
  2. 缶詰の豆、ソフリット、パプリカ、トマトペースト、固形ブイヨン、スパイス(きょうは胡椒とオールスパイス。月桂樹の葉は入れ忘れた)を加えて煮込む。
  3. 2-30分煮込み、煮汁に程よいとろみが付いたら、軽く天辺を凹ませたご飯の上に豆と煮汁をぶっかける

去年プエルトリコで食べたのとは、かなり違うけど、豆と米が一緒くたになって口に入ってくる感覚はやっぱり気持ちよく、美味しい。そういえば、マルティニークの漁港そばの屋台食べた、金時豆と魚フライのぶっかけ飯も楽しかったっけ。

個人的に、甘い煮豆でご飯を食べるのは苦手なんだけれど、トマト味ならオッケイなのが不思議なところ。そういえば、南瓜の炊いたのも、和風の煮物はおやつとして食べるには大好きだけどけど、おかずには苦手。それが、クスクスのラグーに入ると、ぜんぜんお食事的にオッケイな味に感じるから、それと同じような感覚なのかもしれません。

ソフリト(sofrito)、みたいなのをつくる

きょうの、きょうの料理プラスの講師は、大阪・ポンテベッキオの山根大助氏だったみたいです。ってのは、実際に放送をみてはいないのですが、どんなお料理かと思って番組のサイトをみてみると、ミートソースづくりの中で、ソフリット(Soffritto)というものをこしらえていました。

要は、香味野菜を炒めたもの。なのですが、そのラテン飯おなじみの名前に、すっかりごぶさたなプエルトリコ飯の記憶が蘇ってきました。ソフリトといえば、プエルトリコ飯では、お醤油みたいなものだっていうものね。

丁度、使う機会がなかった煮込み向きなセロリもあることだし、とりあえず、番組で出てきたイタリア風なソフリットを作ってみることに。

祖フリット
セロリとにんじん1に対して、たまねぎ2を、にんにく少々と一緒にオリーブオイルでじっくり炒め、その大半は冷凍しました。

プエルトリコ風なソフリトは、トマトやピーマンやコリアンダーの葉など、もう少しいろんな材料が入るみたいですが、それはそれで、調理時に調整して味を足すことにしてみようと思います。

まあ、トマトはペーストを入れればいいし、ピーマンもとりあえずパプリカでごまかすとかして。

イタリア料理からのひょんなきっかけですが、ちょこっと、ラテンアメリカ飯への関心が高まってきた今日このごろです。

2009/09/30

夜のオオカミの桃(Pertsovka2)

例の唐辛子ウオッカの途中経過報告です。

すこしばかり試飲してみました。ブラディメアリにして。トマトジュースは普通にカゴメの有塩タイプで。

ブラディメアリ
ほどよい辛さがしみ出していて、夕方にも夜にも、それなりに美味しく気分を盛り上げてくれるんだけど…

フィンランディア(常温)、ストリチナヤ(冷凍)とも、様子見で唐辛子は1本しか入れてないんですが、今の段階では唐辛子の辛みがちょいと足りない。っていうか、胡椒の味に負けてる?

唐辛子ウオッカ
たしか、例のおなじみのペルツオフカは唐辛子ではなくて胡椒で辛みを出している、って話をどっかで聴いたことがあるから、胡椒を気持ちしっかり目に入れてみたんだけれど、それが今のところ(当初予想とは)微妙にバランスが違う状況を招いているみたいです。

でも、自家製ならば、やっぱり唐辛子がピリピリしていた方が楽しさは増すだろうと思うので、各ボトルとも、唐辛子1本とパプリカ1切を追加してみました。

また、しばらくお預けになるけど、味と香りがどんな風に変わるかとても楽しみです。

ちなみに、このエントリのタイトル。

高級トマトジュースといえばのオオカミの桃、ですが、どうも飲むシチュエーションがけっこうな夜が多いため、

中年や遠くみのれる夜の桃 三鬼

が、元ネタです。ドラマでもおなじみ。

俺流にタルタルソース(tartar sauce)

基本的に、冷凍食品はあんまり使わないし、市販のお総菜なんかでも、冷食を揚げただけのコロッケなどのフライ類はそんなに好きではないのですが、例外があります。

それは、ほか弁ののり弁についてくる白身魚フライ。あれにお醤油をかけて食べるのが、なんともジャンキーながら、生活感に充ち満ちた和風な味わいが大のお気に入り。お総菜売り場でも時折、手が伸びてしまいます。

それを家庭で食べる時、もちろんお醤油も使うのですが、それと同時によく用いるのが、手づくりのタルタルソースです。

俺流タルタルソース
ゆで卵は使わず、ピクルスをたっぷり。レモン汁も効かせて、酸味は濃厚に。さらに、とっておきのあの材料もしっかり効かせて、市販品や洋食屋さんの味とは違う味に仕立てます。

◎レシピ

*材料(今回の分量、たっぷり2人前)

タルタル材料
  • きゅうりのピクルス小4-5本
  • 紫玉葱1/4個
  • 唐辛子のピクルス中1個
  • パセリ適量
  • マヨネーズ大さじ2
  • レモン汁大さじ1-2
  • EXバージンオリーブ油大さじ1
  • 塩、胡椒、お好みのスパイス

  1.ピクルス、玉葱、パセリをごく細かいみじん切り(だいたいの分量の目安はこんなかんじ)

タルタル材料刻み
  2.マヨネーズ、レモン汁、オリーブ油をよく混ぜ合わせ、1を加える
  3.最後にパセリを混ぜ、必要に応じて塩、胡椒などで味を調える

タルタル調理完了
唐辛子のピクルスは、そのまま囓ると、滅茶苦茶辛いのですが、このソースに加えたならば、やや辛めが過ぎたかも、っていう、辛い物好きには程よい加減で効いてきます。

このソース。何がよいって、洋食風のご飯だけでなく、ピクルスとレモン汁の勢いで、レバニーズの食卓ともよくなじみます。ホンモスタブレといったおなじみのメゼ(前菜)から、いつものお総菜をレバニーズの流れにつなげてくれる、頼りがいのある味方です。

買ってきた市販のフライを、軽く揚げ直す時、ついでにフブスもパリパリに揚げて添えると、レバノン風なフライドフィッシュの食卓みたいで、気分も華やぎますね。

2009/09/29

ひさしぶりに、普通のババガヌジ(Moutabbal)

もうずっと、ババガヌジ(ムッタバル)を、きちんとつくってませんでした。

ていうのも、マハシーのときにほぢくり出した茄子やズッキーニの中身を流用して作ることがほとんど。焼き茄子にしたものも、(レバニーズに振る時は)普通にサラダにして食べちゃったりして、すっかりごぶさたしてました。

でも先日、例によってファーマーズマーケットにお出かけした際、外来種な茄子を出している生産者の方がいました。そのラベルには「クリーミーな味」と。

外来種の茄子
お茄子+クリーミーという響きが、久しぶりにババガヌってみたい気分を誘ったので、このまあるい奴をオーブンに入れてみました。

◎レシピ
  1. 茄子が柔らかくなるまでオーブンで焼く
  2. 皮を剥き、フードプロセッサーでペースト状にする
  3. オリーブ油、ごまペースト(あればタヒニ、ねりごまで可)とにんにく(生でもおろしでも。いつもは乾燥粉を使用)を好みの量加え、さらにフードプロセッサーを回す
  4. レモン汁を加え、好みの酸味と堅さに調整しながら、さらに回して仕上げる
  5. 平たい鉢の内側に塗りつけるようにして盛りつける。真ん中のくぼみにはオリーブ油をたらす
  6. パン(フブスがあればベスト。フラワートルティーヤやピタなどで代用可。もちろん普通のパンでもオッケイ)でディップの様にすくって食べる

余っていたパセリとミニトマトでタブレもつくって、休日のサラダ系の軽いブランチと相成りました。

ババガヌジとタブレ
このお茄子。結構育っていたので、種がしっかりしていたのですが、ペーストにしてみたら、その黒さが意外に、貧乏人のキャビア風な外観上のアクセントになって、結果オーライです。

あと、きょうの工夫として、茄子の焼き上がりが今イチ固かったので、皮を剥いた茄子にオリーブ油をかけてレンジでチンしました。この工程で、クリーミーさ加減は増した筈。

マハシーの副産物としてつくるときは、ズッキーニが入るためどうしても風味が優しくなってしまうのだけど、きちんと茄子のフレイバーがするババガヌジ食べると、やっぱこのお料理らしい個性が立っていて気持ちがいいですね。

2009/09/28

甘い、甘い、台湾マヨネーズ(mayonnaise)

知る人ぞ知る、甘めな味わいが人気の台湾マヨネーズ

台湾マヨネーズ
3年前の台湾旅行のとき体験した、基隆の夜市の名物、栄養三明治(サンドイッチ)での、揚げパンとの相乗効果をなす、たっぷりした満足感を、なんとかもう一度味わえないかと、ずーっと悶々とした日々を過ごしていました。

本来はマヨネーズがあまり好きではないのだけれど、これは別。旅行のとき、スーパーでの買いだしで購入し忘れたのを、そらあ悔やんでいました。

そんな折、お友達が台湾に行く!との報が。
当然、頼みました。当然「はあ?」ってリアクションが出るのは承知の上ですが、一歩たりとも引く訳にはいきません。執拗にお願いしました。

そして今日、悲願の引き渡し+あの味との3年ぶりの邂逅となったわけです。

まず、パケ。原材料をみると、サラダ油に続いて2番目に砂糖の表記が。期待が高まります。あとは、粘度を増すための材料も添加してます。容器の中の風情は、油脂を1/3程度にカットしたマヨネーズ風ドレッシングなかんじ。蜂蜜入りの松田のマヨネーズレベルの問題とはもっともっと遠いところで、たぶんJAS規格(リンクはPDF)ではマヨネーズにはならないでしょう。

で、その味。

引き渡しは、なじみのカフェだったので、サラダをちょいと貰って味見。

うーん。

増粘剤かなんかのせいか、エマルション化しないまま固形になってるあぶらがありそうで、舌への最初のインパクトがよりグリス感が強い印象。でも、このしっかり甘い味は、とても好み。葉物野菜は、どうしても多少のえぐみが残るので、そこを過剰にマスキングする甘みのオラオラ感は好きです。

とりあえず、料理への応用としては、まずは皮蛋の入った栄養三明治風のサンドイッチ。それと、エビマヨ方面かなあ。

エビマヨは、エバミルク加えて、酸味を抑えつつ味のとろり感を増すのがセオリーだけど、これの場合、過剰な砂糖の味とグリス感に対処するため、柑橘とかハーブ・スパイス系の香りで味とフレイバーを引き締める、逆のアプローチでいってみると楽しいのかも。

2009/09/09

唐辛子ウオッカ(pertsovka)を自家製してみる

ファーマーズマーケットに行くと、お野菜も秋モード。生の唐辛子も並び始めました。いつもの年なら、そんなに心が動かないのですが、今年は違います。あの赤くて艶々した姿をみると、心がトキメキます。

その理由は、今年の夏、いつものバーでよく飲んだお酒にあります。例によって「なんか面白いのは?」という問いに、出してくれたのが自家製唐辛子ウオッカ。それを使った、ブラッディマリーに嵌りました。

唐辛子ウオッカといえばのペルツォフカですが、おなじみのやつは、今はもう生産してないらしく、ウクライナでは別なメイカーがいろいろ作っている状況だとか。ズブロッカとは違って、あんまり家飲みのお酒のイメージはないお酒だったのですが、今年の夏にとても気持ちよかった余韻が残っていたので、自家製してみよう、ってことにしました。

唐辛子ウオッカ
それも、2本も…

ウオッカは、僕の定番であるフィンランディアと、ロシア系な定番のストリチナヤ。種と取った生の唐辛子と、胡椒(赤、黒、緑)、それに赤いパプリカも加えます。

あんまり辛くしすぎると、ストレートでキュっと飲るのがつらくなるので、唐辛子は、とりあえず1本。2週間くらいしたら様子をみて、追加するかどうか考えようと思っています。

2本も漬けたのには訳があって、漬け込み時に冷凍してみたらどうなるかを実証してみようというのがその狙いです。梅酒でも、青トマトのピクルスでも活用した、素材を冷凍することで漬け込みを促進する方法。キンキンウオッカの中で漬けるとどうなるか気になっていたので、あわせて実験です。

*****

ついでに、ビネガーにも唐辛子とにんにくを漬け込みました。

唐辛子酢漬け
使い勝手はいろいろありそうだけれど、いつもはタバスコで代用しているコシャリ食べの時の必須調味料・シャッタの代わりにならないかな、なんて思っていたりします。

2009/09/06

Vive la ketchuppy!**ケチャップ愛を語る

先日、NHKのためしてガッテンという番組で、トマトケチャップについての番組が放送されていました。

ケチャップといも天
僕は、数ある調味料の中でもトマトケチャップが大好きで、ケチャップ愛の強さにはかなりの自負があります。当該番組も、そのよさをアピールしてくれているという点ではうれしいのですが、結局トマトの力を語るのみで、ケチャップ本来の実力の一部を説明したに過ぎない内容です。うまみだけなら、トマトコンサントレで十分ぢゃん。

残念ながら、制作者のケチャップ愛は足りないと言わざるを得ません。

さて、そんな僕はかつて、お友達のフリーペーパーにケチャップ愛を語る文章を寄稿したことがあります。もう10年近く前です。マヨチュチュな社会情勢の中、純粋マヨネーズ批判の形を取りながら、ケチャップの実力を礼賛したものです。

放送内容があまりに悔しかったので、今回、緊急再掲することにした次第です。

Vive la ketchuppy!

僕はトマトケチャップ愛好家です。

ファストフード店でポテトを注文したとき、店のおねえちゃんに「ケチャップ4つですかあ?(Sポテトの場合、Mのときは5、6個)」と怪訝そうな顔をされても、ケチャップは必須で正しい調味料なのです。世間一般に「マヨラー」と呼ばれる多くの信奉者を抱えるマヨネーズとの比較との上で、その優位性を明らかにしたいと思います。

まず、強調したいのは、ケチャップの味はトマトの旨み、換言するならグルタミン酸の旨みに基づいているということです。一般的に、あの甘ったるい味から、お子ちゃままたはアメリカ人の味覚の代表とされるケチャップの味ですが、味の基本はトマトのグルタミン酸の旨みであるということを再認識すべきです。

トマトの旨みは、地中海地方の味覚の根本を魚醤(ガルム)から奪い取った偉大な味わいです。魚醤の代替物という意味では、アジア世界における大豆醤油の旨みと同じくらいの価値を持つのです。この点だけでも、単調な油脂の味が支配的なマヨネーズとの優位性がご理解いただけると思います。

ところで、読者各位はどのような食品にケチャップを使用しますか?定番はオムライス、フレンチフライポテトなどといったところでしょうか。僕はさつまいもの天ぷらにケチャップというのがフェバリットです。まあ好みは人それぞれですが、ケチャップの相性のよい食品の共通項の一つとして挙げられるのは、油脂の味ではないでしょうか。揚げ物はその端的な例でしょう。

ケチャップは、まず前述のきっちりとした旨みで、強力な油脂の味を受けとめるだけの基礎体力を持っています。少しぐらい疲れた油脂で調理された食品でも、受容するだけの懐の深さがあり、腰砕けにならないのです。

その上で、あの酸味です。濃厚な油脂の旨みを緩和する作用があります。マクドナルドのポテトは動物油脂フライが特徴で、独特の“むつこさ”がありますが、酢とトマトの酸味はその濃厚さを和らげ、コクをより強調してくれます。これは、ラードフライの多い肉屋のコロッケとの相性のよさや、とんかつ専門店のたれがウスターソースだけでなくトマトの味が加えてあることが多いこととも無関係ではないと思います。

さらに、砂糖の甘味が油脂の甘味とあいまってマイルドな味わいに奥行きを与え、各種香辛料が甘、酸、塩、旨みといった強力な味わいのバランスをとっています。ケチャップ=ジャンクフードという図式が世間では出来上がっていますが、これは、すこしぐらい駄目な食品の味も矯正しうる、ケチャップの調味料としての類稀な実力が生んだ不名誉な誤解ともいえます。

まとめますと、ケチャップによって得られる美味しさは、これまで述べたような複雑な味わいが相互作用しあって成立しうるものではないかとおもいます。強力な油脂の旨みと酸味によって食材の味をねじ伏せて得られているマヨネーズの味わいとは違い、ケチャップはより複雑な呈味プロセスによって、食品の味を支えていることがご理解いただけたのではないでしょうか。以上の点を再確認された上、読者各位がケチャップの価値を再発見されることを希望します。
尚、今はアンチイスラエルな立場から、マクドナルドに行くことはほとんどありません。

2009/08/22

苦瓜(ゴーヤ)のマハシー(mahshi)

お友達が最近、マハシー(mahshi)をdigするお道具が、苦瓜をほぢくるにもとても便利♪、ってつぶやいてました。

細長い野菜をみると、ほぢくりたくなる質ではあるんですが、苦瓜の場合、もともと穴があるので、あんまりdig魂をくすぐられることもありませんでした。でも、たしかに詰め物には便利そう!、ってことで、マハシを実作してみることにしてみました。

定番のズッキーニやなすの場合はトマト味の煮込み調理、あとピーマンで塩レモン味煮込み調理ってのもしたことがあるけど、苦瓜の場合は色を失いたくないのでオーブン焼きがいいかも、って気分がしています。フィリングのお米は、詰める前に調理をほとんど終えておきます。

苦瓜のマハシ

◎苦瓜のマハシー

分量の目安

  • 苦瓜3-4本
  • 米1/2カップ
  • 牛挽肉50g
  • 玉葱1/2個
  • パセリ1/2束
  • クミン、コリアンダー、にんにく(生でも粉でも可)、塩、レモン汁、オリーブ油

  1. 苦瓜の端を切り、中の種とわたをくりぬく
  2. マハシーのフィリングを作る。米を十分に浸水させておく。玉葱とパセリのみじん切りに、スパイスと塩を混ぜ、味を均一にする。そこにレモン汁、オリーブ油を入れ、米と挽肉も混ぜ合わせる
  3. オリーブ油を温めたフライパンに2を入れ、適宜水を足しながらお米がアルデンテ程度になるまで煮る
  4. 1に3をしっかりと詰め、天板や耐熱皿に並べる。オリーブ油を振りかけて、180度で30分程度焼く
  5. 焼き上がったら、お好みでトマトソースやヨーグルトソースなどを添える

温かくても、冷べたくても美味しいのがマハシーのいいところの一つだけど、苦瓜の場合、熱いと苦みも強く出るので、個人的には冷めた状態の方が好み。ナイフを入れる時には、ズッキーニやなすよりも果肉の食感がしっかりしているので、(縦割りより)輪切りにしたほうが食べやすそうです。

今回は小さめの苦瓜を使用。そのうち1個は、ためしに生米を入れて焼いてみたのですが、デンプンが糊化しきれずに、駄目でした。

苦瓜はdigっていると、種がポロポロと海亀の卵のように出てくる。これがなかなかに楽しかったりして。ただ、果肉に近い部分の白いわたは、digする道具の先っちょの部分を上手く使っていかないと、なかなか取り除くことができないので、完全に除去しようとすると結構に骨が折れます。

苦瓜をdigする
フィリングが余ったら、冷蔵庫を覗いて適当な野菜をくり抜いて、中に詰めて一緒に焼けばオッケイ。この日は、丁度分量に見合いそうなトマトをほぢくりました。ほかには、なすでもズッキーニでも、ピーマンでも。ただ、じゃがいもや玉葱は加熱時間がもう少しかかりそうだから、微妙な選択かも。

個人的に、苦瓜は苦いからこそ旨い!、って主義なんだけれど、このお料理の場合は、苦みが勝った味わいがやや単調なので、ちょっと変化がほしい。だから、ソースを添えるか、ほかのお野菜も取り合わせるかした方が楽しいかも。

あと、なんやかんやと書いてきたけど、苦瓜もレモン+トマト味で煮込むと、やわらか+ふにゃ+ホロな食感とお米のもっちり感が絡んで美味しいだろうとも、思ったりする。

2009/08/17

G・COOKについて

地元・福井関係ののローカルネタエントリです。

こないだの「カリブ料理をつくって食べる会」で、会場としてお借りしたのが、福井市企業局のガス器具PR施設(アンテナショップ)「G・COOK」。

GCOOK外観
ここが、かなり料理マニア心をくすぐる場所だったので、その片鱗をちょこっとご紹介。

施設は最新のガスレンジ2台を備えた調理台と、テーブルなどが並んだスペース。ガスレンジはリンナイハーマンのもので、魚焼きグリルとオーブンも当然ついてます。

最新のガスレンジ
会では、ガスでの煮炊きはもちろん、揚げ物用の温度調節機能を活用したり、クレオールソースをかけるための魚や肉をグリルしたり、茹でたたらをオーブンで乾かしたり、と、その機能をふんだんに使わせていただきました。

ご飯は、五合炊きのガス釜、もしくは土鍋炊きです。
たしか、昔読んだ四コマ漫画のサザエさんで、大の大人がガス釜か電気釜かで激論してた一コマがあったような記憶がありますが、今となってはガス釜炊きのご飯も、一般家庭ではなかなか食べられなくなりましたね。

調理台には、食器洗浄機も装備されてます。ただ、野菜を切ったりする調理スペース
や水回りがやや小さいため、大人数、他品目での調理体験は厳しい。デモ中心で、3品目くらいまでのプログラム構成が限度っぽい感じです。

しかし、ここまでの説明は、まあガス器具のアンテナショップだったら当たり前の話。問題は、その他モロモロの調理器具にあったのです。

まず、銀色のものがいろいろ入っている引き出しを開けたところ目に飛び込んできたのは、ちょこっと料理に興味のある人なら見覚えのある、例の形。

柳宗理のキッチン用品
そう、ボウルとざる、レードル、ターナーなどはおなじみの柳宗理モノ。

次に、刃物系の引き出しを開けると、ピーラーとおろし器はOXOです。これで、このメイカーのサラダスピナーがあれば、ぜひ一度使ってみたいものですが、それは発見できませんでした。

包丁には、これまたおなじみのゾーリンゲンな双子マークが入っています。まあ、これも使い易いんですが、やっぱり福井でオサレ調理器具をそろえる以上、やっぱ川崎和男デザインの越前打刃物ものを、ペティナイフとか何種類かをそろえてほしかったものです。

GCOOKの鍋
鍋のところを覗くと、ダッチオーブン風な鉄鍋が。世の中、すっかりなんかっていうとストウブな今日この頃ですが、これで鉄鍋のまま「でーん」とテーブルに出す煮込み/ロースト系のお料理を試してみることができそうだし、ジェイミー・オリバーチックに洋風ガッツリ料理でラブリーに女の子をおもてなし、てな展開も楽しめそうですね。

その逆パターンを楽しむには、ルクルーゼチックなオーバルココット(追記:シャスールってとこのらしい。コメントで教えていただきました)で、フランス田舎料理/地方料理なママンな味で、オサレ男子の胃袋がほっこり掴め、って展開とか。

いずれにしても、この施設。こんな調理器具を使い倒すだけでたのしくってたまんない。次のお料理会は何にしようかと、思案六方(法?)な毎日です。

2009/08/10

ananas(パイナップル)とバナナのベニエ

カリブ料理をつくって食べる会のデザートは、まよわずこの一品になりました。

アナナのベニエ
ホントは、ライム風味でバナナを焼いたお料理や、マンゴーのグリエにパッションフルーツのソースをかけたのも、相当気になったけれど、時間が押していたので、けっきょくベニエだけになってしまったのです。

パイナップルとバナナのベニエ

◎材料(バナナも作る場合は衣の材料は倍)
  • パイナップル1個、または缶詰8切れ
  • 小麦粉125g
  • 卵2個
  • ライム1/2個
  • 砂糖大さじ2
  • ラムヴュー大さじ1
  • 塩1つまみ油
  • ビール350ml
  • 油大さじ2
  • 揚げ油
  • グラニュー糖 適宜

◎作り方
  1. 粉をふるい、粉を凹ませたところに塩、砂糖、油とビールも加え、種に根粘りけが出るまで混ぜ、常温で休ませる(できれば2h)
  2. 1に、卵の黄身と、泡立てた白身をそっと合わせ、ベニエの種にする
  3. (生を使用の場合)パイナップルを芯を取った輪切りにする。パイナップルをライムジュースとラムに浸す
  4. 揚げ油を温め、パイナップルにベニエの種を付けて、こんがり揚げる(5-6分くらい)。
  5. ベニエに砂糖をまぶして盛りつける。いちごや木苺など、赤い果物のピュレなどを添えても美味

今回の会には、そうとうフランス度の濃い方や、海外旅行が好きな方もいらっしゃったのですが、バナナやアナナ(パイナップル)のベニエをみると、思い浮かぶのはパリの中華料理屋のデザートや、バンコクでのデザートって人が多数。

とりあえず、このルセット通りにつくると、かなり種がしゃばしゃばなので、不安な方は適宜、粉や砂糖の分量を調整した方がよいとおもいます。

あ、個人的にも、バナナのベニエは、やっぱり5区あたりな中華屋さんなイメージが強いもので、がんがんにラムかけました。フランベには失敗したけど。

それと、勢いでグレナディンシロップをかけてみたけど、残念ながら、あいませんでした。これが、おなじ石榴でも、レバノンのナッツ屋で買ったさくろ風味のモラセスをかけたら意外に美味かったのかも・・・

2009/08/09

アンティーユ(antilles)風のサラダに挑戦

地元でも、8月に入ってようやく梅雨も明け、暑さも本番になってくると、いよいよ去年の夏に食べたカリブ飯がたべたくなってきました。

その勢いが、あまりにもガンガンきてたので、お友達を誘って、その名も「カリブ料理をつくって食べる会」ってのを開いてしまいました。

会場は、地元福井市企業局が開設するガスPR施設「G・COOK」(ここについては、少し感動したので別エントリ建てる予定)。

メニューは以下のとおり

前菜類(entrees)
  • たらのアクラ(揚げ団子、acras de morue)
  • たらのサラダ(chiquetaille de morue)
  • えびのエキゾチックサラダ(salade exixotique)
肉料理と魚料理(viande et poisson)

デザート(deserts)
  • パイナップルとバナナのベニエ(begnet d'ananas/banana)

いくつか初挑戦メニューがあるのですが、このエントリではアントレのサラダ二種のレシピをご紹介。いずれもCuisine creoleがネタ元です。


たらのサラダ

たらサラダ
◎材料
  • 塩干のたら(今回は生だらを塩ゆでして使用)400g
  • きゅうり1/2本
  • たまねぎ2個
  • パセリ1束
  • にんにく2かけ
  • とうがらし(鷹の爪を使用)1個
  • 油大さじ3
  • ビネガー1カップ

◎作り方
(塩干たらを使用の場合、生たらの場合は1,2を適宜変更のこと)

  1. 前日にたらを水に漬けて戻す。途中、何度か水を取り替える(生たらの場合は省略)
  2. 1(または生、甘塩のたらを)を大きめの塊にほぐし、オーブンやグリルで15分焼く。火加減に注意。焼けたらフォークでほぐす
  3. 野菜の下ごしらえをする。玉葱は小さく切る(粗みじんくらい)。にんにくはみじん切り。胡瓜は輪切り。唐辛子は種を取り除き、細かい輪切り。パセリはみじん切り
  4. ボウルでソースをつくる。ビネガーとにんにく、唐辛子を合わせたものに、たらの身を浸し、味を染みこませる
  5. 絞ったライムジュースを油と合わせ、にんにく、パセリ、きゅうりを加えてよく混ぜる6.たらに味がよく染みこんだらビネガーから取り出し、サラダボウルなどに盛りつける。上から(ビネガーの)ソースをかけ、5きゅうりを飾り付ける

たらは生を使用したため、アクラ用と一緒に、(サラダやコロンボの残りの)香味野菜くずを加えて塩ゆでし、オーブンでさっと乾かしてつくりました。

にんにくの入ったビネガーとたまねぎの力で、たら独特の臭みも押さえられ、ライムと唐辛子の辛さでエキゾ風味もプラス。ランチや、日の高い時間帯の夕飯のアントレにはもちろん、サンドイッチにしてもよさげだし、アクラの揚げ玉と一緒に、ご飯とからめても楽しめましたよ!

*****

えびのエキゾチックサラダ

えびサラダ
◎材料
  • えび8匹
  • グレープフルーツ1個
  • アボカド1個
  • トマト4個
  • とうもろこし適量(缶詰なら小1缶)
  • ライム1個
  • パセリみじん切り大さじ1
  • カレー粉ひとつまみ
  • マヨネーズ
◎作り方
  1. えびをクールブイヨンの中で加熱し、水分を切り冷やす
  2. トマトをくりぬく。ライムのジュースを絞る
  3. アボカドを細かく刻み、変色を防ぐためライムジュースをまぶしておく。グレープフルーツも果肉を刻む
  4. えびのからを剥き、(缶詰の場合)トウモロコシをさっと洗う。
  5. マヨネーズにカレー粉、グレープフルーツ、えび、トマトの果肉、とうもろこし、アボカド、パセリを加えて和え、トマトに詰める。できたてを召し上がれ

今回、料理数をあまりに多くしたためか、時間がかなり押してしまい、トマトへのファルシは割愛。かわりに、サラダに入れようと買っておいたパプリカを容器にしてみました。あと、とうもろこしも入れ忘れ。

味は、材料を眺めたとおり、さっぱり、とろり、プリプリと味のバリエーションが賑やかで、華やかに楽しめます。好みでスパイスやハーブの効かせ方を、さらにひと工夫すると、より個性的な味になって楽しいかも。

マヨネーズベースのソースで和えて時間が経ったせいか、全体の味がなじんだ外観になっていますが、来客用に見栄え重視でつくるなら、トマトは種をとってしっかり水分を切り、食べる直前にソースをさっと和えれば、アボカドやトマト、とうもろこしの色のコントラストを生かせそうです。

2009/08/03

モヒート(mojito)を野点で楽しむ

きょう、地元で花火大会がありました。お伴の飲み物を何にしようかと、冷蔵庫あたりを物色してみると、ミントが残っていたので、ラムと一緒に持って行くことに。

ラムは、もちろんバカルディです(工場見学の会では、キューバの現状から鑑みるに、ハバナクラブ使うべきだ、っていってたくせに)。ミッドタウンの水花火の会場で、バカルディモヒートの屋台がでてるのをテレビでみて、負けてられるか!、って少し思ったってのもあるんだけれど。

てなわけで、クーラーバッグにガス水と、氷、それにミントの葉と、ちいさいポッカ100レモンを詰めてお出かけです。もちろん、カリブのきび砂糖も忘れずに。
グラスは、ピクニック用に数を持っている小さめのデュラレクス

こいつに、ミントと砂糖とラムを入れて、スプーンでガシガシと、まるで納豆を混ぜる人のようにこねくりまわして。あとは、ガス水と氷を入れるだけ。

野点してモヒート
これが、花火待ちのまったりした時間の話。
いいよ。日が暮れていく時間に、外で風に吹かれながら飲むラムカクテルは。

ぶっちゃけ、今までモヒートはそんなに好きではありませんでした。飲んだことのある場所は、いずれもバー。室内。

それが、きょう屋外で、甘さを強めにして飲んでみたら、全然んまい。とってもんまい。初めてツボにはまりました。

あと地元では何回くらい花火あるんだろう。できればこんどはもっと賑やかに、モヒートパーティーをやらかしてみたい気分。

2009/07/18

青いトマトをピクルスにしてみた

おかげさまでいろんな野菜をいただけて、まだまだ続く野菜シリーズ。畑の前でうだうだ喋っていたら、青いトマトも持ってく?って話になりました。

青トマト
へ?、外国の人みたいにサラダにするの?、そういえば台湾屋台料理の栄養三明治(栄養サンドイッチ)の青いトマトも、甘いマヨネーズと相まって美味しかったし、って思いを巡らしていたところ、

「これねえ、ピクルスにするの」

とのこと。

丁度、頭に浮かんでいた味が甘いマヨネーズベースの味だったためか、甘めの液で漬け込んだ青トマトの風味と味を想像することは、そんなに困難ではなく。いやむしろ、この梅雨の蒸し暑さの中、あの台湾での味わいが心地よく思い出されてしまったので、いざ興味しんしん丸に、チャレンジjoyです。

青トマトをピクルスに漬け込み
◎青いトマトのピクルス
  1. 洗って水を切った青いトマトを凍らせる
  2. 白ワインビネガーと水を1:1弱程度に合わせた液に、かなりの分量の砂糖と、適量の塩を加えて煮立たせ、ピクルス用のスパイスミックス(マスタードシードやコリアンダーやオールスパイスやその他いろいろ入った市販品)を入れて火を止める。液の甘さや塩加減はお好みで。
  3. 煮沸殺菌した広口瓶に凍った青トマトを入れ、冷めた2の液とディルの葉(今回はドライ)を加えて漬け込む

なんでも、ポイントは凍らせたトマトを漬け込むことらしい。梅酒なんかでもよく耳にする、細胞壁を壊して漬け込みを促進する手法と思われます。

写真の瓶の風景がなんかかすんでいるのは、冷たいトマトにピックル液を流し込んだことによるものです。

とりあえず、1週間くらい漬け込んで味見をしてみたいと思います。できあがりがどうなるか、乞御期待。

続・コールラビ:こんどはグラタン

こないだ、初めてお料理したコールラビ。とても美味しかったので、くれた方に感謝の意を伝えると、またまたもらえました。で、今度はグラタンです。

ローストでの反省もあったので、下茹でしてからの焼き。玉葱とベシャメルとチーズだけのシンプルレシピです。

コールラビのグラタン

◎コールラビのグラタン
  1. コールラビを食べやすい大きさ(今回は2*2*5cmくらいの角切り)に切り、塩を入れたお湯で5-7分ほど茹でる
  2. 薄くバターを引いたグラタン皿に、よく水分を切った1、スライスした玉葱を入れ、塩、こしょう、バターをまぶす(コールラビは熱いうちにこの作業をする)
  3. 2にベシャメル、チーズ、バターを乗せて、220度のオーブンで10-15分焼き、焦げ目を付ける

うまい!!!! いままでの3品では、これが一番。

グラタンの大定番・カリフラワーは、あの独特のテクスチャが苦手なんだけれども、コールラビはしっとり感強めのホコホコ加減なので、より自分のスイートスポットに入ってきます。

グラタンと一緒に、ローストにも再チャレンジしてみました。

コールラビのロースト再び
こちらは、前回の反省もあり下茹でしてから、グラタンと一緒の温度で焼きに入っってみました。前述の通り、高めの温度でガッと焼いた方が美味そうかも、っていう推論に基づいての行動だったのですが、どうやらこのローストは、180-200度で、2-30分ほど焼いた方が塩梅がよさそうです。

あと、トマトも加えたのは大正解でした。この分量の2-3倍入っても、全然味のバランスが崩れず、美味しくいただけると思います。

2009/07/07

コールラビを初めて調理した

引き続き、お野菜系エントリです。

コールラビ
じゃがいもを呉れた方に、コールラビもいただきました。このお野菜、実は食べたことなくて、扱うのも初めてだけれど、新にんじんブームでプロバンサルなムードと体質が高まってきているので、これも洋風で。

とはいえ初めての素材。しかも手元の文献みても、これといったレシピもない。そんなわけで、今回は生=サラダ、加熱=ロースト、二通りのシンプルなお料理でいただいてみました。

◎コールラビのサラダ

コールラビのサラダ
  1. コールラビの皮を剥き、細切りとピーラーでの薄切りにする
  2. フレンチドレッシングを作る
  3. 1に2をかけ、パセリのみじん切りを振りかける

ドレッシングも白ワインビネガーとピュアオリーブ油、塩、胡椒、マスタードと定石どおり。

初めて食べたけど、シャキシャキでもしんなりでも、どっちでもいける。サラダ方面だったら、青パパイヤ方面のアジア風な味でもokke?、っても思ったけれど、それだったら別にコールラビ使う必要もないし、アジア風なら蒸しあんかけ料理とかにした方が楽しいかも。

◎コールラビのロースト

コールラビのロースト
  1. コールラビ、赤たまねぎ、ねぎ、アスパラをざく切り
  2. 1に塩、胡椒、エルブドプロバンス、オリーブ油をまぶす
  3. 2の野菜をグラタン皿などに広げ、180度のオーブンで25分焼く
  4. 焼き上がったら、エキストラバージンオリーブ油とフルールドセルを振る

時節がら、材料は全部新物。アスパラも、畑にひょろりんと生えてたのを、その場で4,5本切ってもらえたものです。

コールラビローストの下ごしらえ
コールラビにしっかり火が入ると、やんわりほっこりで、香味野菜の香りもほんのり移って、とても美味しいのだけれど、やや火の通り方にムラも。

ジェイミーテレビでいってたみたく、軽く下茹でするか、レンジでチンしてから、もっと高めの温度で短めの時間でガッと焼くと、このおいしいテクスチャと、素材の甘みが生きた味になり、さらに焦げによる美味しいフレイバーも強くなって、さらに幸せ度が高まるかも。

とはいえ、このざっくり切り野菜のローストはとても美味しかったので、もっといろんな野菜を使って、試してみたいとおもいます。

2009/07/05

じゃがいも色とりどり

にわかに、野菜料理づいている、このブログ。引き続き今回も野菜系です。

ところで最近、知人で、ホテルのレストラン向けに珍しい野菜を栽培している人がいて、ちょこちょこ、変わった野菜をいただけます。

塩っぱい味の葉っぱとか、生食してもオッケイなかぼちゃとか。で、いろんな種類のじゃがいももいただきました。紫のや、赤いのやオレンジっぽいのやら。白いやつも、メジャーな品種名ではなかったと記憶しています。

色々なじゃがいも
さて、どうするか。せっかくの色を生かさない手はないし、でも暑い日が続くから、煮物はやだし、ってことで、オイルとレモン汁のドレッシングでプレーンなサラダにしました。

じゃがいものサラダ
◎レシピ
  1. じゃがいもを皮付きのまま茹で、熱いうちに皮を剥く
  2. ボールにレモン汁、オリーブ油(今回は1:1ほど)、スパイス(同オールスパイス少々、クミン)、胡椒、塩を合わせたものに、1のじゃがいもを食べやすい大きさに切り、熱いうちに和える
  3. ドレッシングがよく絡まったら、みじん切りのパセリを混ぜる
  4. 皿などに盛りつけ、好みでシナモンやスマックを振る

和えるハーブは手堅くパセリにしたけれど、これをディルにしてみたり。スパイスもクミンを使えばアラブチックな風味だけれども、フェンネルシードにしたり、マスタードを混ぜたりしてみたり、って混ぜ込むスパイスやハーブでフレイバーの振り幅は自在に調整可能。

仕上げスパイスも、スマックとシナモンでは全然キャラが違ってきくる。レモン汁の代わりに、ハーブビネガーとか使っても香りが華やぎそうだし。

ゆでたじゃがいも
今回は常温で焼いたお肉の付け合わせにしたけど、本当は休日の昼下がりの時間に、できたての温かな状態であんぐりと口に放り込み、ビールをググって流し込むのが一番気分いいんだろうなあ、とは思う。