2010/03/16

苦手克服**カリフラワーのグラタン

てなわけで、苦手克服シリーズの続き。
個人的に野菜の苦手は、カリフラワーです。

カリフラワー
おなじく嫌いな人も多い食材だとおもいます。あの臭い、あの食感、そして、欠点を補うには、余りにも心許ない味の押しの弱さ。

でも、さんざん臭いものを食べ、苦手食材も理性的な対応で弱点を長所に転換してきた今なら、克服できそうな気がする、ってことでカリフラワーをファーマーズマーケットでかごに放り込みました。

メニューは、定番中の定番、グラタンです。

カリフラワーのグラタン
◎カリフラワーのグラタン
  1. カリフラワーを茹でる
  2. フライパンにバターとにんにくを入れ、弱火で火にかけて香りを立てる
  3. バターが温まり、にんにくの香りが立ったら、薄切りにした玉葱を入れ炒める
  4. 玉葱が透き通りかけたら、カリフラワーを入れ、バターを絡めながら色づかないように炒める
  5. 4にベシャメル適量をからめ、一煮立ち。さらに生クリーム適量を入れて、もう一煮立ち
  6. バターを塗ったグラタン皿に、5の玉葱+ベシャメル、カリフラワー、ベシャメル、チーズ、バターを乗せ、高温のオーブンで焦げ色がつくまで焼く
じつは、カリフラワーのグラタンは以前にもつくったことがあります。茹でたカリフラワーにベシャメルとチーズをかけて焼いて。でも、やっぱりだめでした。今回は、その教訓をいかしてのルセットです。

まず臭いは、バターににんにくの香りを移し、それを炒めでカリフラワーに含ませることでマスキングを狙います。そのあぶらと、ベシャメルで、カリフラワーを軽く煮ることで、苦手な人にはボソボソと感じる食感の解消を図ります。

実際やってみて。

やっぱりカリフラワーは苦手。でも、このルセットなら、なんとか食べられないでもない、っていうか、残ったものをランチに温め直してたべたら、けっこうたのしい。一晩置いておいたことから、よりベシャメルとカリフラワーがなじんて、苦手な部分が落ち着いて、より食べやすい味になったからかも。

カレーじゃないけれど、一晩おいた味の魅力はなかなかに捨てがたかったので、温かな休日のお昼ご飯のために、またカリフラワーに手が伸びることもありそうです。

2010/03/13

野沢菜の醤油漬けを・・・

信州といえば、の野沢菜ですが、時たま、お土産などで醤油漬けを貰うことってありませんか?そしてぶっちゃけ、醤油漬けって好きですか?

個人的には、味も香りも醤油の押しが強すぎて、どうも苦手です(野菜のお漬け物は、味噌漬けも苦手なものが多い)。うちの家族もそろって、苦手です。きょうのエントリは、同じような嗜好の方が、お土産で醤油漬けを頂いた場合に活用していただければ、という趣旨のものです。

アプローチは二つ。

1つ目は、醤油の個性に自分が歩み寄る方法。マイブームの土鍋ご飯に混ぜ込んでいただいてみました。

野沢菜ごはん
◎野沢菜の土鍋ごはん

  1. お米を洗い、土鍋に酒、昆布と水が薄く色づく程度の醤油を入れ、適宜浸水
  2. 少しこげが出来るくらいに火加減を注意してご飯を炊く
  3. 細かく刻んだ醤油漬けの野沢菜をのせ、蒸らす
  4. 唐辛子を振りかけ、ご飯と野沢菜をよくかき混ぜて供する

ポイントは、ギリギリ香ばしくおこげができるくらいの醤油を入れてご飯を炊くこと。ご飯自体が醤油の個性を、おこげでプラスに転化させることで、過剰に感じている漬け物の醤油の個性に歩み寄るためのステップにするという狙いです。

お友達関係でいえば、ちょっと苦手な奴だったけれど、そいつが打ち込んでいる趣味を少し理解してみると、なにげにいい奴なんぢゃん、って感じるようになった、って効果を狙うみたいなかんじ?

あくまで味は野沢菜本体の味で決めます。

それから、仲を仲介してもらうために、唐辛子は香り優先。今回は韓国唐辛子(中国産ではない)を使用です。

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2つ目は、その個性を料理自体のエッジとして強調するアプローチ。

野沢菜スープ
◎野沢菜肉糸湯(野沢菜と細切り豚肉のスープ)

  1. 煮立てたスープに、細切りにして下味を付けた豚肉、しょうがの薄切りを加え、肉をほぐしながら煮る
  2. 肉がほぐれたら、細かく刻んだ野沢菜を入れて、さらに煮立てる
  3. 醤油、紹興酒、砂糖、塩などで味を調える
  4. 片栗粉でゆるくとろみを付け、小さめの小口切りにした葱を入れる。ごま油など香味の油を垂らす

醤油という調味料の個性そのものを、酸味が出るなど発酵が進んだ漬け物の個性と同じようにとらえて、ぶん回してしまおうって狙いです。

具体的には、中華食材の雪菜とか搾菜のイメージで。搾菜肉糸湯のザーサイの代わりに野沢菜を使ったスープで、豚のあぶらと醤油、紹興酒の個性をバッティングさせます。

結果的に、大っきな一袋の野沢菜を、それは美味しく、楽しく堪能しました。油炒めとかおやきとか、信州定番の食べ方もありましょうが、自分の好きなフィールドで苦手な食べ物の食べ方を考えるのも、結構たのしい作業ですよ。

てなわけで、次のエントリにつづく・・・

2010/03/09

世界一臭い缶詰を食べた(Surströmming)

お料理ネタではないんだけれど、

世界一臭い缶詰といわれているシュールストレミングSurströmming以下シュールさん)を食べる機会に恵まれました。お友達に、極度の発酵食品好きのTさんという方がおり(自宅でさばのなれずしやへしこを漬けるつわもの)、その方が入手したものをお相伴にあずかった次第。

シュールの缶(写真は開缶のイメージ)
先に、結論を述べます。

個人的には、なんとかオッケイでした。また食べたいかっていうと?だけれど、その場では、せっかくの機会だからちゃんと食べておこう!って積極的に食べたくなるくらいには食べられました。臭いはたしかに強烈だけど、なんとか耐えられるくらいには慣れたのかも。

参考までに、個人的な臭いものへの耐性はというと、鮒ずしは大好き、納豆臭い程度ならウオッシュチーズもわりと好き。あと、ロニョンはちょっとアンモニアフレイバーが残っても個性の範囲内だとおもいます。でも、くさやほやの塩辛は苦手です。シュールさんの位置は、苦手寄りな、両者の間にポジションあたりです。

そういえば、北欧つながりで、リコリス菓子(サルミアッキ)も大丈夫だった。

さて、その食べる会のレポを。

今回いただいたシュールさんはスウェーデンOskarsというメイカーのもので、腹には卵や内臓も入ってました。

開缶作業は、地元の河原で。

缶を開ける
テレビなどでは、発酵が進んでパンパンに膨らんだ缶から、お汁がブシューって吹き出す画がおなじみです。しかし、今回のシュールさんはそんなに発酵も進んでおらず、さらにブシューのリスクを低減させるべく、袋に入れた状態に加え、缶自体も冷凍した状態で缶切りを差し込んだため、衆目の予想よりははるかに静かな開缶となりました。

ただ、凍っていても臭いは健在(らしい)。

缶が開いた
その瞬間からまもなく、臭いを感知した人たちから「臭い」の声が次々と。予想をまったく裏切らない、水洗化されていないお手洗いや、バキュームカーのような臭いは、ガッツリとしたもようです。

(当の自分はというと、屋外で花粉を吸い込んだためか、鼻がすっかりつまって、人よりも臭いのダメージがすくなかったみたい)

さて、場所を地元カフェに移して、試食会がスタート。

シュールさんはほぼ溶けて、おつゆの中には、つるんとした身のニシンが何匹が沈んでいます。日頃はあんまり生のニシンになじみがなく、どっちかっていうと、自分の中では生のハタハタをみているような外観のイメージです。

その身を取り出し、鋏でざくざくと適度な大きさに切り実食開始。

はさみでカットして
まずは、パン+玉葱で。いろんなサイトをみても、これらにジャガイモを加えた食べ方が一般的だとのこと。

無難な食べ方?
味は、塩からい。でも、まあ塩辛な味。食べられない味ではありません。最初は怖いので、何回か咀嚼して、そのままごっくん。そこで、口腔から鼻へと空気が抜けると、あの臭いがむわーんとしてきます。口一杯に広がるというより、粘膜沿いを這うように伝わって、そのままこびりつくかんじ。

でも、「こんな臭い」って覚悟していたので、個人的に耐えられないものではありません。開缶時の失敗(?)に懲りて、点鼻薬を使って、鼻の抜けをよくしてきたにもかかわらず、です。

そこで、次には1/8匹ほどの身をそのまま、口に放り込み、味をしっかり舌の上に残したあと、ウオッカ(この日はアブソルート)で洗うという、塩辛食べをしたところ、個人的にはこちらの方が好み。

試食のパーティーには10人強が参加し、うち、この味がオッケイだった人は3-4人ほど。その少数派の中、「これうまいっす」っていっていた男子も、やはり直喰いが好みっていってました。

飲み物はこのあと、自家製ペルツオフカのブラディメアリとかも試してみましたが、ウオッカストレートの方がいいかな。ただ、個人的には旨味のたっぷりとある(淡麗ではない)上等な吟醸酒と濃い味のチーズを合わせるのが大好きなので、シュールさんもいいお酒と一緒に楽しめれば、って未練も残りました。

そうして、せっかくの異文化体験を楽しんでいると、隣のお友達からショッキングな一言が。

「喋ると臭いよ!!!!」

そう、咀嚼したことで立ち上がり、さらに体温で温まったシュールさんの臭いが、息とともに強力に噴出するらしいのです。苦手系の人には、それは耐え難いらしく。

今後、シュールさん試食イベントをされる方は多いかと思いますが、いくら自分の口と身体に合ったとしても、その自分からは、非常にショッキングな臭気が噴出しているらしいので、ご注意してくださいね。

2010/02/18

アラブ風?シーフード釜飯

なぜだかわからないけれど、個人的に今更ながら、にわかに土鍋でご飯ブームが来てます。基本は、釜飯屋さんにありそうな、ノーマルなご飯を食べてますが、冷凍のシーフードミックスの南方系な原産地表示を見たら、またまたイタズラ心が湧いてきてしまいました。

てなわけで、エキゾ味(=僕の場合、基本的にはレバニーズなフレイバー)を加えての炊き込みご飯です。

とはいえ、マイブームの流れから釜飯の範疇にとどまって、ピラフにはしません。米は普通に洗って炊き込み。具のみ炒めての調理スタイルです。

シーフード釜飯
アラブ風シーフード釜飯

  1. 具の下ごしらえ。玉葱、人参のみじん切りをオリーブ油で炒め、シーフードミックスも追加。そこに塩、スパイス、ハーブ等を加えて味を調える
  2. 米を洗って、土鍋に、適量の水とスープの素(今回は野菜ブイヨン。もちろん、ちゃんとしたスープがあればベター)を入れ、適宜浸水後、炊飯する
  3. 蒸らし前には、ほどよく焦げができるように
  4. 炊きあがったら、みじん切りにしたパセリなどの香草、スパイス、オリーブ油などを振りかけて供する

「スパイス」や「ハーブ」と、ざっくりとした表記にしたのは、お好みで調整していただけばよいからなのですが、

今回は、

炊飯時:オールスパイス、クミン、シナモンなどが入っていそうなお米用スパイスミックスにクミンやコリアンダーを少々。胡椒。ミントは割としっかり
仕上げ:パセリ+スマック

を、用いました。ミックススパイスは、どうもお肉または鶏肉向きなおおらかな香りだったので、ちょっとクミンとコリアンダー、それにミントでエッジを立てておきました。

今回は、えびやいかなどテクスチャのある食材だったので使いませんでしたが、白身魚とかの場合は、松の実などのナッツ類を加えると、テクスチャと香りの面で、メリハリが出そうな気がします。

それから、今回は具が余ったので、もう一回、この釜飯を炊いたのですが、そのときは、蒸らしの最後のタイミングで、葉っぱ系の野菜をいれてみました。

ストリドロ釜飯
イタリア野菜のストリドーロという奴。ファーマーズマーケットに出ていて、「オムレツやリゾットに」とのことだったので、ざく切りにしたものをご飯に混ぜ込んでみたみた次第。

野菜のシャキ感が加わって、スマックの酸味が加わったのとはまたちがう、ボリュームの面での軽さが出たようで、なかなかにいけます。

ベースはレバニーズな釜飯だけど、基本はオリーブオイルなので、イタリア食材との親和性も問題なしです。

2009/12/31

手作りのレモン搾り

だいたい、海外旅行をした時に自然に足が向く場所ってのは、行く国はちがってもだいたいおんなじで、僕の場合は、築地みたいな場所(=食品系の市場)と、ユザワヤ(=布地屋が並ぶ)みたいな場所と、あとは合羽橋(=調理器具関係街)みたいな場所です。

実際、パリだろうがカイロだろうが、台北だろうが、マルティニークだろうが、だいたい同じうような場所にいってます。

で、シリアダマスカスを旅した時も同様。マハシーをほじくる道具とかいろいろ買いましたが、世界の中でも大好きな街のここで特筆すべきなのは、大きなのスーク(スーク・ハミディーエ)を外れた通りで見つけた一軒の店です。

ダマスの調理器具屋
そこは、お菓子の型やへらや裏ごしやなんやかんやと、調理につかういろいろな木製の道具を、製造販売していたお店。軒先には、たくさんの道具がつるされていて、店内には加工用の機械が並んでいて、おじさんが作業をしていました。

そこで、クッキーに使うようなお菓子の型と一緒に購入したのが、やはり手づくりのレモンを絞るための道具です。

レモン搾り器
過去にこのブログで何度も書いてきたように、レバノン・シリア地方は、人口一人当たり、世界で最もレモンを消費する地域。レモンの酸味を生かしたすっきりと美味しい様々な料理に加え、街中のジューススタンドで売っている(砂糖たっぷりな)レモネードも、夏の旅では忘れられない味わいです。

そんな地域で売られている、この道具。

半分に切ったレモンに突っ込み、軽くグリグリすると、いとも簡単にジュースがあふれ出してきます。そして3-5回しも終えた後には、レモンの中身はすっかりカッスカス。

イタリア人料理講師が教えていた、皮付きのまま十分にマッサージしたレモンを半分に切り、フォークを突っ込んでグリグリする方法よりも、全然簡単で、しかもより無駄なく果汁を搾り取れる優れものです。

今や、手放せません。

レモン搾りアップ
この道具も、店のおっちゃんの手づくりとみえ、何本もあるフィンの一本一本が、のこぎりかなにかで切り出したものです。フィンの付け根を見ると、のこぎりかなにかの刃で切り込んだ跡が、いくつも見えます。

木の取っ手の握り心地も含め、工業製品では味わえないこの使い心地。これからいくつものレモンを絞り、たくさんの果汁と皮のオイルが染み付いた後でどんな風に育っていってくれるのか、とても楽しみです。

*追記
ちなみに、このお店の場所。googlemapで場所が分かったら貼っておこうかとおもったのですが、残念ながら、半分迷子になりながら見つけた店なので、よくわかりません。ハミディーエのアーケードの入り口から奥に向かってすすんで、右の方に逸れていったあたりの通り沿いって記憶はあるのですが。

大根とスペアリブのスープ

中華レストランの楽しみの一つがランチです。

グランドメニューにはない、コストを抑えつつも、ちょっとひねりの利いた一品が提供されていることも多く、一卓で値段の異なるメニューをいくつかとれば、夕食とはひと味ちがう個性豊かなテーブルが楽しめます。

そして、それにまして楽しみなのが、主菜と一緒に供されるスープです。あんまり見かけはよくないけれど、安い材料をじっくり煮込んであって滋味に富んでいたり、薬膳系な材料が使ってあったり、派手さはないけれど、味わってみると、なかなかに店の良心が感じられたりする部分です。

今回のスープは、そんな中華ランチを意識してみた一品。お肉と野菜を、ゆっくりと煮込むだけですが、具材を大きくつくって、それだけでおかずとしても楽しめる味わいを目指しました。

大根とスペアリブのスープ
◎大根とスペアリブのスープ

レシピ
  1. 豚スペアリブを適当な大きさに切り、さっと下茹で。氷水に取り、血など臭みの元になる部分は取り除く
  2. 1のスペアリブとしょうが、葱の青い部分を鍋に入れ、丁寧にあくを取りながら1時間強煮込む。脂はほどよく残す
  3. 大根は、大きめの一口大に切り、30分ほど下ゆでする
  4. 2の鍋を、紹興酒(酒でも可)、醤油、塩、砂糖などで薄めに味付けし、3の大根を入れ、30分ほど煮る
  5. 細かく切ったスープセロリを食器の中に入れ、そこに熱々のスープと具を注ぐ

このメニューをつくろうとおもったきっかけは、レシピの5にあるスープセロリをたくさんいただいたから。スープセロリはいろいろ使いでがあると思うけれど、個人的には茶色い、豚系のスープに使うのがいちばん好み。スープの熱だけでさっと火が入ると、セロリの香りと、豚の脂のフレイバーがきめ細かに絡み合って、最高です。

あと、中華レストランランチ系スープは、あえて塩味がすこし足りないくらいで仕上げる方が、個人的な経験からすると、主菜の味付けやザーサイの味わいとのコントラストの面で、中華街チックな気分が高まるのではないかとおもいます。

2009/11/28

チュピルカっていう飲み物

先日、CSのグルメ+旅チャンネルで、チリワインを訪ねる番組が流れてました。ちょこっと気になったので、その番組・世界銘酒紀行の放送に気持ちを傾けてみると、チリの人たちに親しまれているワインをベースにしたいくつかの飲み物の紹介がされていました。

果物をワインで割った「ブルゴーニャ」というものや、タイトルの「チュピルカ」などなど。バーっていうかカフェっていうか、生活に近そうな場所で、おっちゃんがグラスを手にしていたのが印象的でした。

さて、問題のチュピルカっていうのは、トーストした小麦粉と砂糖を赤ワインに入れて、混ぜ混ぜしたもの。人によっては????という印象を抱くかもしれませんが、自分自身は最近、知人と「おちらし」の話をしたばっかりだったので、かなりピンときました。

おちらしというのは、地元の福井あたり(辞書でも「散らし」が別名で出てる)での呼び名。大麦などを煎ったもので、一般にははったい粉(関西の呼び名とか、辞書や歳時記の見出しはこっち。季節は夏)とか麦こがし(栄養成分表はこちら)とか。小麦と大麦の違いはあれど、粉の焦げた香ばしい香りは共通の筈です。

で、実はうちの父親もおちらしが大好きらしく、さらに赤ワインも好きなので、その二つが、すんなりと自分の中でイキナリ直結して、即実作しました。また具合のいいことに、いつもの家飲みの紙パックワインはチリのカベルネソーヴィニョンです。

チュピルカ
チュピルカ
  • 赤ワイン 180ml
  • 麦こがし ティースプーンに山盛り2
  • 砂糖 ティースプーンに山盛り1

とりあえず、テレビで見た画を思い出しながら、上記くらいの分量で。まず、麦こがしと砂糖を入れ、赤ワインを注いでよくかき混ぜるだけ。

予想どおり、赤ワインの酸味と渋みを、麦こがしの香ばしさと砂糖の甘さがつないで飲みやすい。少し粉っぽさが残るような飲み口も、なんだか懐かしさをそそって、楽しい飲み物です。

ただ、この季節、肌寒さを感じる夕方の日が傾く時間帯に飲むには、もうちょっとイタズラをすると、もっと楽しめました。よーくかき混ぜたものを、電子レンジで軽く温めるだけ。あと、シナモンとかのスパイスもちょこっと。

これがまた、いい!

身体の芯から、暖かさがほんのりとわき上がってきて、でもヴァン・ショー(ホットワイン)よりも、味わいの素朴さ加減が、日本家屋での夕方にもうまくなじんで、相撲中継みながらでも楽しめそうな勢いです。

ここまで来たら、さらにもう一歩踏み込んで。
そう、おちらしをヴァン・ショーで練ってみました。

かなり熱めの赤ワインを、おちらしと砂糖を混ぜたものの中に混ぜ、あとはよーく掻くだけ。見た目は沈んだ赤紫の、ちょっと怪しいペーストだけど、おやつにも、お酒のお伴にもいける素敵な味わいです。

やっぱり、お好みでスパイスを加えて、どうぞ。

2009/11/19

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み

お友達から、の肉をもらいました。近くの山のわなでとれ、子どものものだそう。部位はよくわかりませんが、血も回っておらず、おいしそうな脂もほどよくついていて、なかなかに美味しそうです。

地方に住んでいると、時折、猪をいただく事があります。けっこう身近な食材です。これまでの経験では、味噌風味のすき焼き風もしくは焼き肉がベストだと思っていたのですが、今回は子どもの猪で風味も軽そうなので、ちょいと軽めのお料理にしてみることに。

手持ちのジビエ特集の雑誌をひっくり返し、専門料理の2005年1月号に出ていた、猪肉とキャベツと牛蒡の煮込みに決定です。ル・ブルギニヨンの菊池美升氏のルセット。

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み
とはいえ、ベースが郷土料理とのことで、とても簡単です。

猪肉とキャベツと牛蒡の煮込み


◎レシピ
 猪肉500gくらいで
  1. 玉葱中1-2個のスライスをオリーブ油で炒め、その後、長さ10cmで縦1/2に切った牛蒡2本を加え、強火で炒める
  2. 猪肉をぶつ切りにし、塩、胡椒。それをオリーブ油で焼く。脂を焼き切るようにして十分なあぶらを出し、その後は、美味しそうな焼き色を付ける。余分な脂を切る
  3. 煮込み用の鍋に、1の玉葱と牛蒡を敷き、その上に2の猪肉、さらに1/4個の大ぶりなざく切りのキャベツをのせる。タイムとローリエも
  4. 2のフライパンを水でデグラッセした液体と、水を肉と牛蒡がひたひたになるくらい加え、塩を加えて、弱火で1時間煮込む(オーブンなら170度で、とルセットにあります)
  5. 1時間強煮込んだら、さらに1/4個のキャベツのざく切りを追加し、もう1時間煮込む
  6. 食べる分量の煮込みを小鍋に取り、さっと茹でたキャベツ(できれば緑の部分)を加えてさっと煮て、盛りつける

特別な材料も技術もいらないし、手間を考えてもポトフなんかより全然楽ちん。キャベツと牛蒡との煮込みは、鶏や豚肉との煮込みがベースらしいので、これからの季節、気軽にたのしめそうです。

でも、やっぱり猪を使っただけの値打ちはあります。

クセがないとはいえ、肉や脂の野趣を含んだフレイバーは豚より豊か。それが浸み渡ったキャベツは、煮込んだお肉と一緒に食べると、まるでソースのように豊かな味を加えてくれて、幸せ度が高まります。香りも、ほんの少しのタイムとローリエで十分。

さらに、そのキャベツのテクスチャは、トロトロ(2時間)、くったり(1時間)、シャッキリ(仕上げ用)と三段階で、味も食感もコントラストがくっきりしていて飽きません。

無論、牛蒡の風味が全体の味わいをズドンと貫いて、心棒となっていることは説明するまでもありません。

煮込んだ鍋の図(煮込み終了後の鍋はこんなかんじ)

煮込んで柔らかくなった筋やあぶらも、煮込みならではの味わいだし、たまにはこんなお料理も楽しいものです。

2009/11/18

タジンの素(Melange pour Tajine marocain )をつかってみた

缶詰とか、乾物系とかが入っている押し入れをゴソゴソしているとき、ずっと使わないままになっているスパイスミックスをみつけました。

タジンの素
たぶん、2年前にベイルートのスーパーで買ってきた、ducrosというスパイス会社のモロッコ風タジンの素です。サイトみると、フランス旅行時にもハーブミックスとか買った記憶のある、お馴染みのメイカーみたいです。

まあ、スパイスだから香りは飛んでも悪くなることはないだろうと思い、使ってみることにしました。鶏のもも肉を買ってきて、ほぼパケの裏側にあるレシピ通り、おなじみのお野菜で調理開始です。

◎鶏肉のタジン

レシピ
  1. タジンの素をオリーブ油と水で、濃いめに溶く
  2. 大きめに切った鶏肉に1をまぶし、鍋の底に置く
  3. 野菜(今回は玉葱、じゃがいも、にんじん、ズッキーニ、トマト、ブロッコリー、赤ピーマンのかけら)などをざっくりと切り、肉の上に並べる。ドライフルーツ(今回はプルーン)も乗せる
  4. 残った1に、ほどよい味と分量(鍋に応じて調整)になるよう水を足し、3の鍋の上からまんべんなくかける。
  5. 鍋を火にかけ、1時間強とろ火で煮込む
  6. パセリや香菜などを添える

これ、すごい簡単!モロッコ風だからシナモンの香りもきっちりするけど、(ややシナモン苦手な自分にも)そんなにきつくないし、普通に美味しくたべられた。

鶏肉のタジン
タジンって、味付けは煮込み前にかける水+オイルの段階できっちり決めるから、既成のカレー粉使ってカレーつくるときみたく、キャトルエピスをベースにちょこちょこって自分好みの香りを強調して(たぶん自分ならコリアンダーとキャラウェイ効かせてチュニジア風に修正する)アレンジするだけで、ミックススパイス的な味づくりは簡単にできることなんだろうけど、やっぱりそのまま混ぜればオッケイなこの商品を実際に使ってみると、ハードルはずいぶん低いって感じます。キャトルエピスがいつも手元にある人ってのも、そういないだろうし。

タジン+スパイスミックスでググるといくつか商品がみつかります。

とりあえず買ったタジン鍋で、本格マグレブ風なタジンを試してみるには、こうしたスパイスミックスをえいやって購入してみるのは、スパイスあれこれ買うよりも、相当手っ取り早そうって感じた経験でした。

タジンで人参を煮てみた

お気に入りの食材、小っさい人参が、またファーマーズマーケットに出てました。それで、すっかり定番となりつつある人参のオレンジ煮をつくったわけなんですけれど、ちょうど台所にタジン鍋が出しっぱなしになっていたので、このお料理に使ってみました。

そもそも、今のタジンブームのきっかけは、蒸し料理ブームからの派生によるものだと思われるので、実際にいろんな雑誌とかみても、タジンの使用法では「蒸し野菜」がまず紹介されていたりして。結局、ストウブブームのときの野菜ローストと同じパターンぢゃん?とか、テレビショッピングのアメリカ風な蒸し鍋使えばいいんぢゃん?とか、考えたりもするけれど、

まあ、それはさておき、自分でも用途外で使ってみることにしました。

タジンで人参のオレンジ煮
そもそも、このお料理やコンフィなんかは、タジンと同じように少量の液体でクツクツと煮るという工程はいっしょだし、かわいく人参をならべておけば、蓋をジャーン!って開ける楽しみもありそうってことで。

そこで、こないだと同じようなレシピながら、こんどはちゃんとローズマリーを一本添えて、調理開始。トロトロと、2-30分ばかり。鋳物の鍋の厚みもあってか、いい感じに煮えました。

蓋を開けると、つやつやの人参がおでましです。

とはいえ、煮ている具材のボリュームが少ないので、やっぱりちょっと寂しい。キャベツと羊のタジンみたく、やっぱり、これだけボリュームたっぷりの鍋では、それに見合ったボリュームのものをクツクツした方が楽しかったようです。残念。