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2017/11/21

雑うまアレンジレシピ。

愛聴しているラジオ番組「ジェーン・スー生活は踊る」の10月の聴取率調査週間(スペシャルウイーク)の企画で、雑うまレシピ選手権という企画をやっていました。「レシピは雑だが役に立つ」ってことで、雑にも程があるけどうまいレシピを募集していました。いろんなレシピが集まって、自分的に乗れるものやイマイチ好みぢゃないものなど沢山紹介されていましたが、「子供と一緒につくるのによさそう(辻希美さん)=レトルトのミートボールを潰してつくる料理」や「病院入院介護中で火を使えない環境等で、レンチン料理は助かる」など、うまいまずいを超えた部分での発見もあるところが良企画だったと思います。

ただ個人的には料理に手をかけることはいとわない性分。雑なレシピは基本的に耐えられず、もう1、2手間かけたくなってしまいます。そんな雑うまアレンジレシピをいくつかご紹介したいと思います。

1焼売ハトシ



1品目は、焼売を食パンで包んでレンチンした肉まんのアレンジ。長崎愛好家として、すぐにピンと来たのは食パン+えび焼売だったらハトシになりそうということ。コンビニのエビ焼売と8枚切りの食パンで早速実践です。


レシピ
  1. えび焼売をパッケージの通りチン。
  2. 食パンに1のえび焼売をサンドし、ラップで包んでチン
  3. 2の食パンを油を敷いたフライパンでこんがりと焼く
雑うまなのでレシピは雑な表記です。

揚げるついでがあればいいけど、焼いただけでも十分にサクサク+プリプリの食感はなんとなくハトシっぽい。流石にえびのおいしさは足りないけど、そこは辛子酢醤油や金蝶ソースをつけていただけば、ビールと一緒に楽しめます。

2鯖味噌ちゃんちゃん焼き
これはすっかりお気に入りで、すでに2回リピートして作りました。元ネタは鯖味噌煮缶とキャベツを炒めただけのものですが、


  1. フライパンに溢れるくらいのキャベツはざく切りに。その分量に合わせて、にんじん、玉ねぎは小さめに切り、しめじなどのきのこはほぐしておく。
  2. フライパンにバターを温め、玉ねぎ+にんじんをジャっと炒め、続いてキャベツときのこをさっと炒める。火は通らなくても、全体にバターが回る程度でよい。
  3. 2のフライパンの上に、鯖味噌缶の汁を回しかけ、身を乗せる。蓋をして強火で野菜に火が通るまで蒸し焼きにする
  4. 鯖の身をほぐして野菜とからめながらいただく
これは美味しい。シャキシャキ野菜と、鯖味噌+バターのコクがご飯にもお酒にもぴったり。ポイントはバターやきのこをやや多めにすると、よりご馳走感が高まり、玉ねぎが多めだと味わいがマイルドになります。そして蓋をしたら強火を全開で一気に。あと、個人的には、鯖味噌缶はマルハニチロの味が、それも月花ではなく並の方が好みです。店頭になくてもスーパー等のPB品がマルハニチロ製のこともままあります。

さて、この2品。思いついた時は「大発見!」と思ったのですが、ググると同じ発想が出てくる出てくる。みんな考えることは同じ、だけど、どっちもオススメです。

3おまけ:クロックムッシュ



ところで、ある日、ベシャメルソースが余ったので初めてクロックムッシュを自家製してみました。食パンに(この日はハムではなくて、冷蔵庫に残っていたトップバリュ)ボロニアソーセージとチーズを挟んで、ベシャメルをかけて焼いて、ってこれも作ってみると、上記2品よりもたいがいにお手軽な雑うまレシピでした。ぶっちゃけ、このカレーパンより楽。

 

2017/09/10

最近の無限ピーマンのつくり方。

昨年の大ブーム以来、すっかり定番つくりおきとなった無限ピーマン。ツナ缶は、長年の定番、チュニジア風ツナサラダ以外には、ほぼこのお料理でしか消費されません。

もう何度作ったかわからないくらいですが、いわゆる標準的なレシピからアレンジされたオリジナルレシピが確立されつつあります。



無限ピーマン・マイレシピ
材料

  • ピーマン 2-3袋
  • ツナ缶 小1缶
  • 油(ツナがノンオイルの場合) 少々
  • がらスープの素(化学調味料無使用) 大さじ1



  1. ピーマンのへたや種を取り除き、ざく切りにする
  2. 大きめの容器(いつもはラーメンの丼を使用)にピーマンの1/3量、上にツナ1/2量を乗せ、油とがらスープの素1/2量を振りかける。次に1/3量のピーマンと残りのツナを重ね、残りの油とがらスープの素を振りかけ、残りのピーマンをのせる。
  3. 3ゆるくラップをかけ、電子レンジ600wで1分30秒。いったんレンジから取り出し、容器の中身をざっくりと混ぜ、再びレンジで1分10秒ー1分30秒


無限ピーマンはご飯のおかずに最適な料理として紹介されることが多いのですが、上記レシピはご飯としての相性よりも、ピーマンの味と食感を生かしてもりもり食べることが目的です。

一般的なレシピより、ツナに対してピーマンが多い目で、切り方も大ぶり、レンジでの加熱も抑えめでしっかり歯ごたえも残します。ビールはもちろん、ちょっと風味のよいオイルを掛けたりすればワインでもいける。


もうすっかり定番。今年の夏も本当にお世話になり、多分来年以降もずっと食べ続けそうな一品です。


2017/03/27

地元関係の料理本~2016年の料理本その3

2016年の料理本シリーズ。その3は、ばたばたして上げていなかった、地元関係の料理本2冊です。しかも偶然、著者はお二人とも90歳代。


山田トシさんの手料理帳-河和田と暮らす二十四節季

去年は料理本関係のクラウドファンディングに2件乗っかりました。ひとつはすでに紹介済み、サラーム海上氏の「MAYHANE TABLE」。そしてもう一件が、地元福井県鯖江市河田地区の92歳のお料理の先生、山田トシさんという方のレシピを、地元の風土とともに紹介した本です。


この本が製作される背景や山田さんのことなどについては、クラウドファンディングのサイトに極めて詳しく記されていますので、詳細はそちらに譲ります。お料理はガチガチの伝統料理というわけでもなく、生活の中でほどよくアレンジされていて、作ってみたいというより、(料理ヲタク的には)このレシピができあがるまでの風土や生活背景などに思いを寄せるのが楽しい一冊です。山田さんの福井弁なコメントは、そうした想像力をさらにかきたててくれます。

越廼・伝統の魚介さばき

山田さんの料理本は、1000枚を越えるという膨大なレシピの中からのより抜き編だったのに対し、こちらの本は福井市の海岸部、越廼地区での緻密なフィールドワークの成果をぎっしり詰め込んだ濃厚きわまる一冊です。


著者(というか編者)の青木捨夫さんという方は地元で教員をされていた方で、前書きによると、この本のオリジナルは1976(昭和51)年に中学校の卒業生にガリ版で印刷したものをプレゼントしたものだそうです。それを昨年に再編集して出版されました。内容は魚や魚介類、海草などについて、種類別に地元で伝わる昔ながらの調理法を紹介しています。

そしてその内容は、お魚などの材料は市場に流通して、お店で入手するのがあたりまえな今の時代にあって「海、野山、田畑で入手」したものを前提としたもので、お魚をただの食材としてとらえるのではなく、「季節感や郷土性」「原材料から調理、食品化」「季節や地勢、自然などへの感動や詩情」までも伝えようとしていて、ホントに読んでいて感動的かつ、まったく 飽きません。

食べ方やレシピも、様々な情報が手に入るようになって画一化されがちな昨今には忘れられがちな地元ならではな内容がたっぷり。最初からページを繰っていくと、シイラを漁場でさばいてつくった「沖なます」や、ブリ飯、骨づくりというお刺身の作り方などと、とても興味をそそられます。

文面には、たとえばエイをお刺身にする部分の(要約)
・ひれを切り落として皮をはぎ、筋に直角に包丁を入れて刺身にし
・なるべく薄く刻むと軟骨が数珠のように連なって刺身ができあがる
・歯ざわりと味が大変よい。食通にとっては、忘れられない郷愁的な味である

など、あちこちに、調査した人の丁寧なフィールドワークぶりもにじみ出ています。そしてお魚のイラストも、なんとも味があってかわいい。

この著者の青木さんという方、他にも地元越廼地区のありとあらゆる(誇張ではない)風俗・文化を調査され、それを冊子にまとめていらっしゃいます。どれも精緻で驚愕の内容の濃さ。越廼の図書館で閲覧できると思います。

2016/12/19

レバノン風の衣被

里芋を茹でるか蒸すかしたのを、つるんっと皮を剥いて食べる「衣被(きぬかつぎ)」は、秋の風物詩的食べ物であるのはもちろん、その佇まいや食べるときの楽しさ、季節感の強さもあって、俳句の季語としてもなかなか人気です。

その衣被は、ゆかり(しそ)で食べるのが大好きなのですが、ある日思いついて以来、すっかりお気に入りな食べ方が、レバノン風にアレンジした衣被です。



といっても、ゆかりをスマックに置き換えて、あとは塩を振り、オリーブ油を回しかけるだけ。

ていうか、レバノン風なじゃがいものサラダといえば葱を入れるか、スマックをかけるかの二択なので、間違いないメニューではあします。もしスマックがない場合には、ゆかりで代用しても(塩は加減してください)、美味しくいただけます。さらに今年は、知人のオリーブオイルソムリエさんのとこでスペインからの搾りたてオリーブオイルを入手することができ、その新鮮なオイルの香りと心地よいピリピリ感が加わると、里芋のプレーンな味がさらに引き立ちます。

応用メニューというと、ついつい南方系に気分が向きがちな里芋ですが、東地中海風もなかなかよさげです。こんどはクミン入りのトマトソースと合わせてみるのもよいかも。

2016/10/23

大本山永平寺の典座老師の本がすばらしいすぎる件。

もう2年以上前ですが、曹洞宗の大本山永平寺典座老師の料理をまとめた本「身近な食材を使って~三心(まごころ)でつくる典座和尚の料理」が出版されました。永平寺の機関誌「傘松」に掲載されていた連載をまとめたものだそうです。

さっそく購入して、手に取ると、内容がすごい!ページを繰る度に気になるお料理がザクザクで、付箋が次々と刺さっていきます。いくつかのお料理も実作しました。じゃがいもの水晶炒め(P12)や炒り豆腐(P140)は何度も実作して、すっかり定番の常備菜です。まだ作っていないお料理の中では大根おろし饅頭(P76)が、この冬こそ実作したいのですが、こんなお料理を作ろうと思うのは自家製叉焼が余ったタイミングなので、精進な心を忘れて、いつもついつい大根餅に路線変更してしまいます。

そのほか、アボカド料理の充実など新しい野菜の取り入れ方の意欲もすばらしいし、イタリアン風などアレンジも自在。クリーミーそうな里芋ソース(P108)や蓮根汁(P184)など、食材の質感を変えつつも、その個性を残す技にも惹かれっぱなしです。

そんな超絶レシピを、最近アレンジに活用させてもらった事例があったのでそのご報告です。

まずは、イチジクのゴマクリームソースがけ(P8)のアレンジ。
本書では、生の無花果に練りゴマとホイップクリームをベースにしたソースをかけたものでしたが、それをシロップ煮の無花果に応用して、お客様料理の前菜の一品にしました。

その料理は、急遽つくることになったのであるものでしのいで。タヒーナ(タヒニ、中東のゴマペースト)にありあわせのコーヒーフレッシュを合わせ、昆布茶で味付け。それを無花果のシロップ煮にかけて、ざくろモラセスをたらして、ミントを飾りました。

字面はバッキバキに中東風ですが、無花果の甘さとソースのコクと塩味、ざくろモラセスの酸味がまったりと調和して、普通に和風で絶妙なバランスです。もちろん、ミントも飾りではなく好きな方がちゃんと食べれば、ちゃんとおいしく効いてくれます。

もう一品は、上記じゃがいもの水晶炒めの味付けを応用した事例。糸瓜(金糸瓜、そうめんかぼちゃ)を料理することがあったのですが、その日のメニューにはなにかと酸っぱい味が勝ったものが多く、定番のなますやサラダ系な味は避けたい雰囲気でした。

そこで思いついたのが水晶炒め。いつもより歯ごたえが残る程度に茹でた糸瓜をほぐしてくせのない油で炒め、塩、少量のうす口醤油と味の素(このお料理の場合とても大切)で味を調え、水晶炒めより少なめの酢を差しました。入っていることが分からないくらいの隠し味程度に。

油がさっぱりしている分をいりごま(黒)の風味を足して、赤ピーマンの細切りを差し色にしてできあがり。水晶炒めの方法は、なかなかに応用範囲が広そうです。

という風に、何度手にしても発見や、新しい発想をかきたててくれるこの一冊。と、今手にとって開いたさつま薯と南瓜の緑酢和え(P154)も、これまで未チェックながら、先日鹿児島からさつま薯(しかも三色)が届いた折、この季節のうちに急ぎ実作したい一品です。

2016/09/18

無限ピーマンがお弁当で極めて有用なこと。

油鶏ブーム以降、やっぱりお弁当は楽しくて、別にお弁当にしなくてもよいのに(=ワンプレートにすれば済むのに)ついつい容器につめてしまう今日この頃です。

てなわけで、追加で煮足した油鶏に煮卵を中心にお弁当にしてみたわけですが、その彩りでも、食感でも、食材のバランス面でも、極めて使いでがあったのが表題の無限ピーマンです。


この現在流行中のお料理。
お弁当に使うには、
  • まずはきれいな色味
  • ほどよく残るシャキシャキしたテクスチャ
  • かすかな苦みによるフレッシュな味
  • ツナ缶のあぶら+汁+顆粒スープの素のうまみ
  • そのうまみのある汁がしみわたったご飯の味
  • ついでにけっこうな表面積をきれいに埋めてくれる

と、お弁当との相性が最強です。なかなかにリッチな味わいな割には、全体にヘルシーそうに感じさせる見かけの効果も他のお料理ではなかなかに得がたいものがあります。仕上げのオイルをオリーブ油にしたり、ごま油にしたり、あえて軽いオイルにしたり、レモン汁+オリーブをちらせばレバニーズなども全然オッケイ。

今回はごま油を軽く漂わせただけですが、和風の椎茸煮とも、ほどよく調和してくれました。まったくお弁当に、とても使えるお料理でした。

ちなみにきょうのお弁当は
  • 油鶏(ゆず胡椒ですっきりと)
  • 煮卵
  • 干し椎茸のうまに
  • 無限ピーマン
  • 生姜の甘酢漬け
です。

ちなみに無限ピーマンの調理ですが、衛生面で余裕がある環境ならば(暑さなどの環境が過酷でなく、保存性を高める必要性が少ないなら)、ギリギリまで塩分を低くしつつ、レンジ加熱も押さえてシャキシャキ感を残し、おかずというよりサラダ的な位置づけで楽しむと、よりヘルシー感は高まるのではないかとおもわれます。

2016/08/20

長崎風なおでん。

昨年、修学旅行以来の訪問で、五島うどんとの接触(その1その2)・発動(その1その2)のあった長崎ですが、なんと今年も出張で出かける機会がありました。前回の駆け足旅行とは違い、去年歩いた記憶をベースに新しい発見のレイヤーを乗せていく街歩きは、(出張の合間とはいえ)二度目の旅ならではの楽しみができました。駆け足旅行では、実は食事の面では当たりを引くことができなかったのが心残りだったのですが、今年はちょっと目先の変わった「長崎味」との邂逅がありました。

それを強く感じたのが、酒屋立ち飲みした時の一杯と、街の公園に出てた屋台での一杯での経験です。酒屋で「長崎らしいアテを」と聞いて出てきたのが、エソのかまぼこ。そして、屋台でおでんを頼む時に同じ質問をしても、やっぱり出てきたのが赤いかまぼこや練り物。会う人会う人からにじみ出ている長崎人の練り物愛に触れる体験を重ねると、ちゃんぽんや皿うどんを食べても、味わい方はスープや麺や野菜ではなく、赤や緑のちゃんぽん用かまぼこ(とそこから染み出したうま味)の方にフォーカスされていってしまいます。

そんなわけで、今回感じた長崎味=練り物味。

その思い出の味を自宅でも楽しむべく実作したのが長崎風のおでんです。具材はシンプルに、長崎で買ってきたねりもの(揚げかんぼこ、丸天、えそかまぼこ、赤かまぼこ等)と牛すじ、大根が中心のシンプルおでんです。あと、屋台で隣のマダムやおじさまが食べていたお豆腐とがんもも入れました。

出汁は、あごだしと牛すじベースで。長崎の甘い味にはまったく違和感を感じない体躯のため、砂糖もしっかり効かせます。おでんの出汁はふんわり調和系より、魚介出汁+牛すじ+練り物味がドーンと押してくるものが好みなので、この味わいはばっちり。赤かまぼこもいい感じです。

このおでん。どうやら、公式の長崎おでんサイトみると、適当につくった割にはまあまあストライクに近かったらしい。もちろん、手元には長崎のゆず胡椒もあるし、お盆以降のこれからの季節、ますます楽しめそうです。

2015/08/23

地がらしマスタード

料理雑誌の中でも、二回目にしてもう鉄板特集な料理通信誌の「自家製しよう!」シリーズ。昨年11月号のvol.1でもベーコンやアリッサ、いぶりがっこなど素敵なレシピが満載でしたが(このブログのトップキーワードのひとつメルゲーズも出てた)、今年7月号の中でも個人的に大当たりだったのが、長尾智子氏のマスタードです。


雑誌で紹介されていたのは粒のマスタードをフードプロセッサーなどで潰してつくる方法。

でも、この福井市足羽地区には麩市という地がらしの販売元があり、しかもそこは自宅から徒歩3分ほどで、ついでにそこいらのスーパーに行っても普通にこの和がらしが購入できる土地柄。この長尾氏のルセットを参考に、地がらしなアレンジを加えて、チャレンジjoyです。

レシピ
  1. 地がらし(和がらし)をかく。すり鉢(または適当な容器)に地がらしと熱湯を入れ、すりこ木で練り上げる(パケのレシピを参照のこと)。すりこぎは必ず同じ方向に動かし、逆回転は厳禁!
  2. 練ったからしの上に紙(半紙、和紙など)をぴっちり敷き、その上に熱湯を張りアクを抜く。数時間おく
  3. お湯を捨て、すり鉢(容器)をひっくり返して一晩置く
  4. 寝かしたからしに白ワインビネガーを加えて、食べやすい固さに緩め、練り上げる。
  5. 塩、蜂蜜で味を調える。お好みでスパイス、ハーブ等も。
  6. 殺菌消毒した瓶に5を詰め、1-2週間寝かせる。

分量は雑誌を参照または作りながらアレンジしてください。というのも、芥子をかく過程の水分量や甘さの加減、風味の好みなどで、ずいぶんと分量が変わってくるからです。長尾ルセットではマスタードシードに調味料を入れて粉砕・撹拌してマスタードに仕上げ、ターメリックを加えていました。

が、

地がらし(和芥子)の場合は、ちょっとアプローチが変わってきます。

まず、昔ながらなかき方で、しっかりと辛みを引き出し、アクを抜きます。「かき混ぜる時は必ず一方向に!」「きちんとアク抜き!」というのは、年配の方から聞かされていたのですが、最近のネットなどに流れている地がらし用法では、省略されていがちなところ。ここは昔ながらの知恵に敬意を表し、きちんと実践したいところです。





もう一つ、実作してみて思ったのは、風味の添加は間接的な方が地がらしにはよさそうという予感。

長尾ルセットの本文テキストで、スパイスについては

スパイスは、色を加えるという意味でもターメリックが基本になりますが、ナッツメグやクローブなど、味を深めるのにいいスパイスもあります。

とのこと。でもちゃんとアク抜きした地がらしには、スパイスをダイレクトに使うより、ハーブビネガーを用いたり、蜂蜜の個性を生かしたりする方が、実食してみて吉でした。

ちなみに今回は、普通の白ワインビネガーとハーブビネガー(エストラゴンやタイム、セージなどが漬けてあるもの)を半々で使用。蜂蜜はタイムの花のものを用いました。

丁度自宅には普通の蜂蜜がなく、フランス産の花々ごとのものしかないという状況。それを徐々に添加して実作しててみると、蜂蜜の個性がいい感じに主張してきていたので、ハーブ・スパイスの直接添加をやめて、間接で香りを加えることにしてみました。


肉加工品(シャルキュトリー)につけるのはもちろん、ドレッシングやローストチキンなどにも、普通のマスタードにない味わいでぴったり。しかも辛みは、ポット入りの高級マイユみたいにピリッと効いてきて、(買い置きあるのに)もう普通のマスタードには戻れません。

この夏、前エントリのムハラビーエ+グラノーラと並んで大きな発見でした。

2015/05/11

日本のうどん発祥地探訪記-発動編その2

これまでの経緯
接触編その1
接触編その2
発動編その1

うどん発祥探訪記の最後は、伝承館でうかがった、正統な五島うどんの食し方をご紹介して締め括りたいとおもいます。

○ゆで方

たくさんのお湯で茹でる。お湯の量は、茹でている時にうどんがくるくると廻る程度。どのうどんのパケでも、基本の推奨量はうどん100gに水1lとなっていますが、1.5-2倍くらいの湯量でもよいように思います。


基本のゆで時間は、うどんを湯に入れ、再沸騰してから6分。

実際に食べてみてゆで加減が足りないな、と感じた場合。コンロなどで煮立てながら食べる場合はもうすこし茹で続ければよいのですが、そうでない場合は、そのまま湯に浸しておいて、好みのゆで加減に。

五島うどんの食べ方といえば、茹でた鍋のまま、煮立ったところを出汁や卵にとって食べる地獄炊きですが、うどんを追加で茹でる時には適宜お湯を足した方が吉だそう。

冷やして食べる際には、最後には必ず氷水にとって締めてほしいとのこと。プルプルの食感のうどんのためには、これは必須。

尚、この方のうどんのパケの説明には、冷やしの場合は、好みのゆで時間+火をとめてむらし1分、その後に締めるように、との表記がありました。

○食べ方
熱々のうどんの鍋を前にして、用意すべきはあごだしと生卵の二つの鉢。
あごだしは、普通の釜揚げうどんのように食べるとして、


生卵には醤油と葱、人によってがカツオブシを少量加える方もいるそう。そこに熱々のうどんをすき焼きのように取って、たまごをからめて食べてください、とのこと。

各所の食べた方のアドバイスををみると、卵への醤油の添加量は“少量”または“ごく少量”との表記があります。実はここが大切なポイントで、「地獄炊き」だと茹で汁に麺由来の塩分がかなり溶出しています。鍋から熱々のうどんを引き出して卵に放り込むと、その茹で汁の塩分も加わるので、それを見越して、醤油は控えめにするのが(讃岐うどん愛好者によると、この点は釜玉でも同じとのこと)ポイントのようで、この点についてもきっちりご教示いただけました。

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最後に、使っている粉のことを聞いてみました。

小麦の島だけに、地元の粉へのこだわりが強いのかと思いきや、粉はアメリカ産のものを使っているとのこと。食感などを考えると、これがベストの選択だと話されていました。

お話をうかがった方は、伝承館でうどんをつくり「潮風の恵」というレーベルで販売されています。また、船崎のうどんは(船崎に入る直前の交差点付近にある)青方のメル・カピィでほぼ入手可とのことなので、必訪な直売所です。


(ていうか、そもそも大曽教会にお参りする前に、交差点の先の目の前にあった直売所の看板に目を取られて、ナビの案内を聞き流して肝心の交差点を通り過ぎ、メル・カピィに直行してしまったことを懺悔します)

日本のうどん発祥地探訪記-発動編その1

これまでの経緯
接触編その1
接触編その2

五島うどんのルーツの地といわれる長崎県上五島・船崎地区にある、船崎うどん伝承館で、うどんづくりの現場に遭遇するとともに、五島うどんの歴史と、その製造、調理法について、(なにしろ島観光の残り時間での訪問故、10分強!の)短い時間ながら、その技を伝承している方からご教示いただくことができました。

概説的な歴史各所にでているのでご参照いただくとして発動編その1では、具体的な工程の解説はオフィシャルなサイトに委ねるとして、このエントリでは歴史な部分を掘り下げて、聴き語りで採録します。


そもそも、この地でうどんづくりが始まったのは遣唐使の時代にさかのぼります。この集落に向かうため国道を外れるところにあるのが、島の中ではなかなかに大きな青方の町。ここは遣唐使船の寄港地であり、中国の麺の製法が、遣唐使を通じて伝わったとのことです。

五島うどんの製法は、基本的にはそうめんと同じようなのですが、まったく同じような製法が中国・浙江省に残っており、そのことが中国>五島>日本という、うどん伝播の道筋を示す証左なのだそう。

そして、五島へ伝わったうどん(饂飩)の製法は徐々に全国に広がっていきます。秋田県の稲庭うどんも、五島うどんの製法が、北前船を通じて伝わったとのこと。しかし、伸ばしていく工程の中で、押しつぶす作業が入ることで断面が丸い五島うどんと、平べったい稲庭うどんの差異が生まれてきます。


さて、そうして上五島に伝わったうどんづくりですが、島内でも船崎地区で作り続けられてきたことにも、風土的な条件が絡んできます。

まず、米作りには適さない島の条件面から、古くから小麦が栽培され「小麦の島」だったこと。合わせて多くの椿が自生していて、油が入手しやすい環境だったことが、うどんづくりに適していたことが揚げられるとのこと。お話には出てきませんでしたが、周囲が海のため(実際にお土産にはたくさんの塩を購入しました)、塩の入手には問題はなかったことでしょう。

気候面では島の北西に位置するため、北からの風が吹いてくることも幸いしました。よりをかけながら八の字にまいて「掛巻き」し、伸ばされたうどんは30分も自然の風にさらせば、表面が乾燥し麺同士がくっつくこともなくなるそう。あとは室内乾燥で芯まで乾かせばOKとなります。島内でも、こうした乾麺づくりに適した環境が大きかったそうです。


本当は、乾麺にするよりできたてのうどんを茹でて食べた方がおいしい。けれども、保存の利く乾麺とする理由もありました。

保存食としてつくることはもちろん、島では漁業に従事する方も多く、漁に出たときに食料として持って行くためにも乾麺として加工することが必要だったとのこと。

そのうどんは、かつては家々で手作業で作っていたものでした。五島うどんは「幻のうどん」と呼ばれることが多いそうですが、それはずっと業として製造されることもなく、家々にある「うどん小屋」で作られ地域内で消費されていたことによるもの。

近年は、工程が機械化され特産品として流通するようになりましたが、上記のような地域の食べ物としてはぐくまれつづけてきた歴史が「幻」の背景にあったそうです。

今では多くの工程で機械が取り入れられて生産量も増加してきていますが、船崎では、今でも何軒かの方は、すべての工程を手作業でうどんづくりを続けていらっしゃいます。

ところで、この施設ではうどんづくりの体験もできるそう。「できたては、乾麺よりもずっとおいしい」とのことで、次の機会があれば、是非体験・賞味してみたいところ。でも、そのころには頭ケ島教会が世界遺産の一部になって、今回みたいにのんびりと島を訪ねられないかも。

発動編その2に続く。

2015/05/10

日本のうどん発祥地探訪記-接触編その2。

接触編その1から続く。

お土産も購入したし、あとは観光のみとランチを取っている間、次の目的地を確認するため島の地図を眺めていると、先のスーパーで出会ったお婆さんの言葉が思い起こされました。

大曽教会は行かれた?その近くにある船崎という…」

そうか、次の目的地の近くにその集落はあるのか、と地図に目をこらすと、赤字の教会名のすぐ上に「船崎うどん伝承館」の文字を発見しました。とはいえ、帰りの船の時間までの時間はなかなかタイトそう。とりあえず大曽教会にお参りした後の立ち寄りはスキップし、最後にちょっと時間が余りそうだったので、帰り道に立ち寄ってみました。


港へ帰るべく北進していた国道から(直売所・メル・カピィのすぐ近くの交差点で)大曽教会のある集落へ向かう道に再びハンドルを切り、教会駐車場への交差点を曲がらず真っ直ぐに坂道を上り、下ると、すぐに船崎の集落です。道沿いに、目的のうどん伝承館もすぐ発見できました。


でも、外観は...

途中、大曽教会の手前ですれ違ったお巡りさんに道を確認した際「ここからすぐですよ、公民館みたいな建物があります」、と教えてくれたのですが、そのご教示そのままの外観。よくある地域の生産者グループが小規模に加工して直売所に出荷するためのような施設でした。

まあ、その土地を踏み、海辺の風を感じただけでもいいか、と思い始めたところ、ガラス窓の中にハタ掛けされ、乾燥作業中のうどんがありました!玄関を開け、すみませんと声をかけてみると、「はーい」と女性のお返事が。

*追記:窓越しの写真を追加しました。


その方は実際にうどんづくりの真っ最中で、幸運にも、昔ながらの手作業が伝承されている現場に触れ、後継者の方からその歴史や食べ方などをご教示いただける機会を得ることができたのです。

日本のうどん発祥地探訪記-接触編その1。

先日、日本のうどんの発祥地という場所に足を運ぶことができました。

場所は長崎県上五島島の船崎という地区。日本三大うどんの一つらしく、最近は話題にもなりつつある五島うどん、その島内でもルーツといえる場所がこの集落とのことです。

実は島に降り立った時にはうどんへの興味はほとんどない状態でした。

しかし、島内をクルマで走っていると農協系スーパーを発見、例によって、地元食材の物色となりました。すると、うどんコーナーで品定めをしているお婆さんがいらっしゃいました。たくさんの銘柄の中からお気に入りのものを教えてもらおうと声をかけると

「お土産なら、少し高いけれど、この船崎という地域のものがよいよ。五島うどんは、元々はこの地域でつくられてきたものなのよ」

とのことです。そうめんのような細めの束が4つほど入った銘柄は1パケ200円台なのに、この地区のものは太めの束(250g)で350円前後。それでも、上記のうどんの歴史を考えると、これを買うべきだとオススメしてくれました。

買い物かごの中味はこんなかんじ


それで、買い物かごにドカドカうどんを入れていると、「これもね」、とパックのあごだしうどんスープ(ご当地のヒガシマルみたいなもの?)もオススメいただいたので、5袋入り*10パック入りを箱買い。

さらに「でも自家用ならこのお徳用端っこ詰め合わせよ」とオススメいただき、とりあえず地元仕様のうどん生活ができる下地が整いました。

あとは藻塩とあごだしパックをかごに入れて、お会計。この後は(うどんではない)昼食を取って、通常の通常の観光な一日が終わる予定でした。

接触編 その2へ続く。


 

2015/04/02

カリーシュニッツェル

とんかつを食べる時、普段はケチャップととんかつソースとその他のソースとタバスコなどをそのときの気分で混ぜたものを付けていただくのですが、最近のマイブームは、表題のような食べ方です。

ドイツ名物、カリーヴルストを真似て、ケチャップとカレー粉をかけていただくスタイル。料理名は「カリーシュニッツェル」ってことでよいかとおもいます。

家庭のとんかつでもケチャップの力とスパイスの香りで、いつもとはちょっと違うおいしさが楽しめますが、やっぱり本領を発揮するのがお肉屋さんで揚げてもらったとんかつ。ラードなどの動物油フライこそ、ケチャップの潜在能力がフルに発揮されビールだけでなく、お手軽な赤ワインやパンと一緒に食べてもなかなかに楽しめます。


最近はとんかつだけでなく、お肉屋さんのコロッケ(写真はこれ、カリーシュニッツエル式コロッケサンド)や(肉々しい)メンチカツにもこの食べ方を導入。お昼ご飯のおかずにも、サンドイッチにアレンジしてもよく、すっかりお気に入りです。

2014/03/07

鍋焼き卵ごはん専用鍋を見つけた!

美味すぎて困る、鍋焼き卵ごはんは、普段は焦げ付き防止加工のしてある片手鍋や、小さめのフライパンを用いて作ってきましたが、深さがありすぎたり、底面がちょっと大きかったりで、帯になんとか、な状態が続いていました。

しかし先日、ついにその悩みを解決してくれる鍋に出会いました。感激☆☆


パール金属製の寄せ鍋用一人鍋。径は18cmと片手鍋サイズで、蒸気を回しやすい浅めの構造。しかも卵の状態を確認しやすいガラス蓋が付いており、焦げ付き防止加工をしてあるという、まさに鍋焼き卵ごはんのために生まれたとしか思えない仕様。

すばらしすぎて、食べる機会が再び急増中です。

難点は、持ち手が金属のため非常に熱くなることと、もう少し肉厚があれば、という点ですが、1000円を切る価格を考えれば無問題。ホームセンターの特売品コーナーで発見しました。楽天やamazonのリンク探そうとしたのですが、同様の商品がみつからなかったので、ビビっと来た方は店頭をあたってみてください。

2012/12/31

宇野重吉系なそば

大晦日ってことで、お蕎麦系のエッセイなエントリです。

地元・越前のそばといえば、なんたっておろしそばです。一家言ある人も多く、自分でそば打ちする人も多いだろうし、店も個性豊かで、人それぞれに贔屓のそば屋があります。

そこで、最近の自分の好みの越前のそば(本稿は基本的にそばそのものについてのみ語ります)はというと、一つは太めの田舎そばを柔らかく茹でたもの。そして、もう一つは個人的に「宇野重吉系」とカテゴライズしているそばです。


俳優の宇野重吉氏は、越前のそばをこよなく愛したとのことで、往事は氏の愛したそば屋はたいそう人気を博していた印象です。福井のMさんとか、今庄のFさんとかが代表的なところでしょうか。麺がピラピラと薄めの食感で、大人しめな味わいは、氏が愛した店に通じるものがあります。食感そのものが柔らかいそばともども、ここ数年来、妙に美味しく感じられるようになってきたそばです。

しかし最近はというと、宇野重吉系は少し勢いがないような印象を抱きます。地元のそば好きの大勢が好むのは、挽きぐるみで色が黒く、太めで固めな噛んでガッツリ旨いそば。もしくは、そば打ち名人系(=コンクールでは審査委員が江戸そばの大御所なため、細くてシャッキリ打たねばならず、そのコンクールみたいなそばを越前スタイルで出す店もなかなかに多くなっている)でしょうか?

そして、宇野重吉系の押しの弱さは、前時代の遺物的に語られるような印象さえ受けます。そばトークしてても、その系列の店の名が出ると「ああ」とか「そういえば」的なリアクション受けたりします。

でも、個人的には宇野重吉系は、もっと楽しまれていいそばだと思います。

それは、どうしてもはっきりくっきりした味が評価されがちな越前そばワールドで、比較的繊細に味わってみたいそばの食感は貴重だと思うからです。そして、もっと重要だと思うことは、越前そばの本当の楽しさは、なんといっても振り幅の大きさ、個性の多様さにあり、往事の“こだわりな店”な仕事のそばが一つのスタンダードとして存在することは、その多様性を下支えする大事なベースだと思うからです。

地域ごとに在来種しか使わなかったり、ほとんど麺の体裁をなさない切れ切れの太い十割そばをハイミーたっぷりの汁で食べたり、越前の各地域には本当に個性的(?)な土着のそばが残っているし、それが一番うまい、って言い張れる人がたくさんいることが、越前のそばの一番の魅力だと思います。

自分が、宇野重吉系や、柔らかいそばの魅力(噛んでるとそばの甘みがしっかり感じられるのが好き)を再発見できたのも、ある山里で在来種を作り続けているおっちゃんと話した時「俺は自分が作ったそばを柔らかく茹でて、自分で作った汁で食べるのが一番」との言葉に、ピンと来るものがあったからです。

個人的に、越前のそばは好きですが、越前のそば好きには時折眉をひそめたくなることもあります。それは、ティピカルな越前おろしそばの味に固執する余り、たとえば更級系などは理解しようとしない態度が苦手だからです。そんなそば好きが「ああ、あれね」とか言いそうな宇野重吉系を改めて食べてみることで、自分の経験からすると、そばに対する蒙を啓いてくれものが何かしらある筈です。機会をみて、ぜひお試しになられることをオススメします。

*このエントリは、数年前にmixi日記で書いた内容をベースに、ほぼ全面的にリライトしたものです。

2012/12/11

ごぼうのソース煮

先日、遠出の電車に乗るのにたまたま買った朝刊(朝日12月5日付・大阪10版22面)を読んでいると、オピニオン面に、このブログ的に可成り気になる投書がありました。


見出しは「伝統の味 ゴボウのソース煮(リンク記事は、会員登録なしで全文は読めません)」。声の主は京都の81歳の方。なんでも、裕福な家庭で育ったこの方の祖母が、貧しい生活に追い込まれ、慣れない台所仕事で醤油とソースを間違えてしまったことからできあがった料理だといいます。そして、それがお正月料理の定番として受け継がれているそうです。

81歳の方のお祖母様っていうと、相当昔だろうから、時代を考えるとなかなかにハイカラな料理。しかも、文面はおろか見出し見るだけで、美味しいことはたやすく想像できます。当然、実作です。



この投書によると、作り方は

皮をむいたゴボウをさっとゆで、ウスターソース100mlにしょうゆ、砂糖を各大さじ1杯、赤唐辛子1本を加えて炊く。

とのこと。

ゴボウの分量は不明ですが、この調味料の分量から察するに、3本くらい入った1パックで丁度いいかと思います。

実作時には、調味料に適量の水を加えて、ある程度ごぼうが柔らかくなるよう30分くらい煮て、最後に煮汁を煮詰めて絡めるようにしてみました。ソースの香辛料の香りと酸味でごぼうの甘さが引き出され、その一方でアクがアクセントになって、予想通りにうまいです。

ただ、上記の作り方ではちょっと味が濃かったので、きんぴら風の味わいを目指さないのなら、薄めで入った方がベターかと。自分でこれから作る時には、飲める程度の煮汁でじんわりと煮含めて、甘くやわらかくごぼうが仕上がった所で、濃い味をつけて煮詰めて絡める、という方法でいこうと思います。

あと、オリジナルにないアレンジとしては、半量はバターでモンテしてみました。これは個人的に必須です。というのも、福井の洋食系ソースかつ丼にしても、百年食堂風ソースカツ焼き飯にしても、動物系なあぶらの風味はソース系の味わいに芯を通し、深めるために欠かせません。

今回、ソースはカゴメとヒカリを50:50で使用しましたが、おかず目的かお酒のお伴か、食べ手の好みがどうか、などによってソースを使い分けるのも楽しそうです。

2012/03/30

越前赤そらまめをもらった

地元の在来種で、越前赤そらまめというのがあるそうです。先日、知人から冷凍したものをいただき、初めて知りました。地元の伝統野菜といえば、福井新聞社が1998年に発行した「ふくいの伝統野菜」という本には出ていません。そこでググってみると、種屋さんの販売サイトに行き当たるところをみると、地域に根ざして生産されてきたようないわゆる伝統野菜とは、また違った由来があるのかしら。

このお豆。利用方法はご飯に炊き込むのがデフォとのこと。皮から色が出て、赤飯のように赤いご飯が炊きあがるそうです。

それで、早速実作してみると、

なにこれ!

越前赤そら豆ごはん
カリブ飯体質からすると、お茶碗に盛るより、お皿に盛って、ジャークチキンやロニョン焼いたの魚のフライのせたり、ちょっとスパイス効かせて煮込んだお肉(中南米的フリカセとか)をかけたり、豆オン豆でプエルトリコ豆のせる無茶も有りって感じがする。サラダとアボカドも添えたい。

そらまめといえば、最初に浮かぶ外国語がフールってアラブ飯脳で考えてみると、フール=ターメイヤ>エジプトって発想が飛んでいくので、モロヘイヤかけちゃったり、マカロニとトマトソースとタバスコかけてコシャっちゃったりするかもしれない。

皮もやわらかくて、フールメダミス(そら豆のあっさり煮)に使う小粒乾燥豆みたく、そのまま食べられます。これ地元のエキゾ飯好き的には、かなり魅力的な食材かもよ。

2012/01/27

あちゃら漬け

僕が俳句をしていることは、このブログで書きましたっけ?某結社に所属してわりとマジメにやっていて、結社の京都の句会にもよく出かけます。

その句会の後の飲み会の、さらに二次会で立ち寄る飲み屋さんでは、1月にあちゃら漬けを出してくれます。店のおかあさんの手づくり。例年1月の句会には参加できることが多く、さらに泊まり日程でこのお店に行けることも多いので、個人的にあちゃら漬けは、京都の一月を一番強く感じられる食べ物だったりします。

さて、そのあちゃら漬け。漢字で書くと阿茶羅漬け。新年の季語です。
手持ちの俳句歳時記・新年(平凡社)の解説を読んでみると

京阪地方の正月料理。守口大根または蕪を小さく刻み、これに昆布を刻んだもの、及び紅唐辛子の小さなものを少し入れ合わせ、三杯酢に漬けたものである。
とのこと。さらに広辞苑によると、「あちゃら」というのはペルシア語のachar(2つのaの上に音をのばすような記号あり)に由来するポルトガル語だとか。

でも今年は、日帰りで京都の句会に出たため、あちゃら漬けにありつくことができませんでした。そうなると、なんだか寂しい。てなわけで、記憶を頼りに実作してみることにしました。

あちゃら漬け
あちゃら漬け
  1. 蕪中3個の皮をむき、1cm角のダイス状に刻み、塩をしてしんなりさせる。
  2. 漬け込む酢をつくる。酢カップ1/2、砂糖カップ1/4、鷹の爪1本(種を切り小さく切る)、昆布5cm角ほど(小さく切るまたは折る)を合わせる。薄口醤油、塩などで味を調える
  3. 1と2を合わせて漬け込む。

実作前にいろいろレシピをネットで調べてみたのですが、出てくるのはスライスした蕪を漬け込むものが目立ちます。でも記憶にあるのはダイス状のもの。この方が、箸で一つ一つ摘みながら、ボチボチとお酒を飲むのには、気分とリズムが整うように思えたので、記憶を優先しました。

ただ、記憶の中のものは5mm角くらいとより小さいんですけれど、そこは家庭の味として食べ応えも増しておこうと、大きめにカットを採用です。

キューネの瓶にあちゃら漬け
漬け込みに用いたのはキューネのザワークラウトの瓶。樽型の形もかわいいし、広口で使いやすいし、この瓶は便利ですね。

追記
あちゃらの語源のacharって、インド方面料理でよくきく「アチャール」とも同じルーツっぽい雰囲気ですよね。

2011/02/21

美味すぎて困る、鍋焼き卵ご飯。

今、購読している漫画雑誌はビッグコミックだけなんですが、そこで気になる連載のひとつに「そばもん」があります。作者は「どんぐりの家」や「」(詰め将棋を解くだけの話で号泣できるスゲエ漫画!)の山本おさむ氏。サブタイトルは「ニッポン蕎麦行脚」で、先日は越前おろしそばも登場。個人的にサイコーだったのは対馬の新蕎麦を扱う、歌舞伎町の蕎麦屋の回です。

その今売り(2.25)の号で、登場人物の咄家が、幼少時に母親がつくってくれた、卵ご飯の夢をみるシーンがありました。

これが凄い!!!

冷やご飯を鍋に入れ、少量の水を差し、庭で飼っている鶏の卵を飯の上に落とし、醤油を回しかけ、蓋をして卵が白くなるまで蒸し煮にするというもの。水分が蒸発した鍋からは醤油の焦げたにおいが立ち上がり、ガス台の上に乗ったままの鍋から、火の入った白身と、半熟の黄身と、ふっくら温まった飯を匙で掬って口に運ぶというその数ページは、食味漫画で経験した中でも、あの包丁人味平ブラックカレーの恍惚に勝るとも劣らない強力なインパクトを伴っていました。

で、いてもたってもいられず再現。

鍋焼き卵ご飯
結果、これ危険です。美味いなんてもんぢゃないくらい、美味すぎる!!胃袋に余裕があれば、卵10個+米5合くらい、ノンストップで突っ走りたくなるくらいんまい。できれば、お夕飯で、お料理を食べながらほどほどにお酒を飲んで、最後の締めのお食事に軽くご飯ってシチュエーションで食べることを推奨したいです。でないと、どうにもお箸(匙)止まらない!

◎鍋焼き卵ご飯

  1. 鍋に冷やご飯を1.5-2膳分を薄く敷く。中央は卵の座りがいいよう、チキンラーメン風に軽く凹ませる。水を少々(2膳分で5-60mlほど、ご飯の乾燥具合や卵の火の通りで適宜調整を)
  2. 凹みに卵を落とし、醤油を回しかけ、蓋をして強火で火にかける。
  3. 鍋の中の水気がなくなり、醤油が香ばしく焦げ、卵の白身が白く固まったところで火を止める

普通に食べる分には、黄身をほどほどに突き崩して、適量を茶碗によそって食べるのでしょうが、作中の少年時代の咄家は、鍋に直接匙を突っ込んで、アツアツを口に運んでいました。あんまりお行儀はよろしくなさそうですが、間違いなく美味しさと幸せさは、この方法のが上だろうとはおもいます。

卵は、やっぱり美味しいものをおごった方が幸せ度合いは大きいかと。今回は地元の養鶏農家がえごまを餌に混ぜて育てた卵を用いました。

2010/03/13

野沢菜の醤油漬けを・・・

信州といえば、の野沢菜ですが、時たま、お土産などで醤油漬けを貰うことってありませんか?そしてぶっちゃけ、醤油漬けって好きですか?

個人的には、味も香りも醤油の押しが強すぎて、どうも苦手です(野菜のお漬け物は、味噌漬けも苦手なものが多い)。うちの家族もそろって、苦手です。きょうのエントリは、同じような嗜好の方が、お土産で醤油漬けを頂いた場合に活用していただければ、という趣旨のものです。

アプローチは二つ。

1つ目は、醤油の個性に自分が歩み寄る方法。マイブームの土鍋ご飯に混ぜ込んでいただいてみました。

野沢菜ごはん
◎野沢菜の土鍋ごはん

  1. お米を洗い、土鍋に酒、昆布と水が薄く色づく程度の醤油を入れ、適宜浸水
  2. 少しこげが出来るくらいに火加減を注意してご飯を炊く
  3. 細かく刻んだ醤油漬けの野沢菜をのせ、蒸らす
  4. 唐辛子を振りかけ、ご飯と野沢菜をよくかき混ぜて供する

ポイントは、ギリギリ香ばしくおこげができるくらいの醤油を入れてご飯を炊くこと。ご飯自体が醤油の個性を、おこげでプラスに転化させることで、過剰に感じている漬け物の醤油の個性に歩み寄るためのステップにするという狙いです。

お友達関係でいえば、ちょっと苦手な奴だったけれど、そいつが打ち込んでいる趣味を少し理解してみると、なにげにいい奴なんぢゃん、って感じるようになった、って効果を狙うみたいなかんじ?

あくまで味は野沢菜本体の味で決めます。

それから、仲を仲介してもらうために、唐辛子は香り優先。今回は韓国唐辛子(中国産ではない)を使用です。

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2つ目は、その個性を料理自体のエッジとして強調するアプローチ。

野沢菜スープ
◎野沢菜肉糸湯(野沢菜と細切り豚肉のスープ)

  1. 煮立てたスープに、細切りにして下味を付けた豚肉、しょうがの薄切りを加え、肉をほぐしながら煮る
  2. 肉がほぐれたら、細かく刻んだ野沢菜を入れて、さらに煮立てる
  3. 醤油、紹興酒、砂糖、塩などで味を調える
  4. 片栗粉でゆるくとろみを付け、小さめの小口切りにした葱を入れる。ごま油など香味の油を垂らす

醤油という調味料の個性そのものを、酸味が出るなど発酵が進んだ漬け物の個性と同じようにとらえて、ぶん回してしまおうって狙いです。

具体的には、中華食材の雪菜とか搾菜のイメージで。搾菜肉糸湯のザーサイの代わりに野沢菜を使ったスープで、豚のあぶらと醤油、紹興酒の個性をバッティングさせます。

結果的に、大っきな一袋の野沢菜を、それは美味しく、楽しく堪能しました。油炒めとかおやきとか、信州定番の食べ方もありましょうが、自分の好きなフィールドで苦手な食べ物の食べ方を考えるのも、結構たのしい作業ですよ。

てなわけで、次のエントリにつづく・・・